是枝裕和監督、坂本龍一さん音楽「怪物」カンヌ映画祭コンペ出品 是枝監督作としては2年連続、7回目の選出 脚本は坂元裕二
2023年4月13日 19:22

是枝裕和監督と「花束みたいな恋をした」で知られる脚本家・坂元裕二が初めてタッグを組み、故坂本龍一さんが音楽を担当した「怪物」が、第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された。あわせて、予告編もお披露目された。
是枝監督作品がカンヌ国際映画祭でコンペティション部門に選出されるのは、2022年の韓国映画「ベイビー・ブローカー」から2年連続、7回目の選出となる(カンヌ国際映画祭への出品自体は9回目)。なお「ベイビー・ブローカー」ではエキュメニカル審査員賞、そして主演のソン・ガンホが最優秀男優賞を受賞。これまで、「誰も知らない」(2004)で主演を務めた柳楽優弥が最優秀男優賞、「そして父になる」(13)で審査員賞、「万引き家族」(18)では最高賞であるパルム・ドールに輝いている。
(C)2023「怪物」製作委員会是枝監督は、「是枝は韓国映画ではありますが昨年も参加していて流石に2年続けてはハードルが高いですよとスタッフには話していました。にもかかわらず、公開日が映画祭直後に決定してしまったので少々焦りました。ですから、コンペに決まったと連絡を頂いた時には嬉しいというよりはホッとしたという気持ちのほうが強かったです」と語る。「映画はスタッフとキャストの一期一会の短い出会いと別れの間に生命を授かります。その産声を初めて観客の皆さんに聴いていただく場所としてカンヌ映画祭は、やはり、最高の舞台だと思っています。またあの場所に連れて行ってくれる『怪物』と、その関係者の皆様に心から感謝します。今回は残念ながら参加が叶わないスタッフ、キャストの皆さんの思いも、出来るだけ沢山胸に抱いてあの特別な場所を一緒に歩きたいと思います」と、コメントを寄せた。
(C)2023「怪物」製作委員会
(C)2023「怪物」製作委員会予告編は、物語の舞台である大きな湖のある郊外の町を活写。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子どもたちが平穏な日常を送っている。そんなある日、学校でケンカが起きた。それは、よくある子ども同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に大人や社会、メディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子どもたちが忽然と姿を消してしまう。映像は「怪物探しの果てに、あなたが目撃するものとは」というコピーと、「私が話しているのは人間?」というセリフで締めくくられている。
出演は、安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子ら変幻自在な演技で見る者を圧倒する実力派と、ふたりの少年をみずみずしくかつ情感豊かに演じる黒川想矢と柊木陽太。そのほか、高畑充希、角田晃広(「東京03」)、中村獅童ら、“怪物級の才能”が集結した。
「怪物」は、6月2日に全国公開。出品決定に向けたキャスト陣のコメントは、以下の通り。
是枝監督カンヌ国際映画祭出品おめでとうございます。こんなにも早くあの場所に戻れるとは思ってもいませんでした。また是枝組の一員としてみなさんと映画祭に参加できること、とてもとても嬉しいです。カンヌは幼い頃から憧れていた遠い遠い遠い憧れの地。なので今はまだ気持ちがふわふわしていて、少しお腹が痛いくらいです。でも、行けるとなれば目一杯楽しみます! いってきます!!
是枝監督、坂元裕二さん、坂本龍一さん、素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんの座組に、私が携われた事、改めて幸せを噛み締めてます。感謝と希望を忘れず、日々、役者として邁進していきたいと思います。
僕は最初、どんな演技をしようとか、上手に演じたい!とか自分の事ばかり考えていました。是枝監督の演出からは、どうやって芝居をするのかではなく、ただ湊として動けばいいということが感じ取られ、腑に落ちた気がしました。また、僕が表現に悩んでいる時に瑛太さんから「俳優は監督の脳みそにあるものを表現するもの」というアドバイスをいただき、俳優としての心構えが一変しました。途中、湊が抜けない……というような感覚になり苦しい時もありましたが、現場の皆さんが温かく包み込んでくださって、なんとか撮影を乗り越える事ができました。是枝監督とみんなで作り上げた作品を、カンヌ国際映画祭で世界中の方々に観てもらえることが、とても楽しみです。
僕が初めて出演した映画「怪物」がカンヌ国際映画祭にノミネートされて、とても嬉しいです。撮影はとても楽しかったです。大変なこともありましたが皆さんのおかげで最後までやり切ることができました。そして、素晴らしい共演者のみなさんや、スタッフさん、そしてこの作品に関わらさせていただいたことにとても感謝しています。初めて海外に行くのですが、是枝監督や共演者のみなさんと一緒に行くのが本当に楽しみです!そして世界中の人に作品を観てもらえると思うと今からワクワクしています。
(C)2023「怪物」製作委員会
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