宮沢氷魚×小西桜子「はざまに生きる、春」で共演 発達障がいを抱える画家と、雑誌編集者の恋模様
2023年2月17日 08:00
宮沢氷魚が主演、小西桜子が共演する純愛映画「はざまに生きる、春」が、5月26日から公開されることが決定。天才的な画の感性を持ち、発達障がいを抱える画家・屋内透(宮沢)と、出版社に勤務する雑誌編集者・小向春(小西)の恋模様を描く。あわせて、ふたりが過ごす愛おしい時間をおさめた予告編とポスターもお披露目された。
本作は、出版社で漫画編集者として働く葛里華監督による初のオリジナル長編作品。2020年に実施した「映画をつくりたい人」を募集するプロジェクト「感動シネマアワード」で、大賞を受賞した。自主映画を製作してきた葛監督は、短編映画「テラリウムロッカー」(脚本・監督・編集)で、カナザワ映画祭2019の新人監督部門に入選するなど、その才能に注目が集まっている。
「レジェンド&バタフライ」「エゴイスト」の宮沢は、「初めて脚本を読んだ時から引き込まれた」と語り、撮影前には葛監督とともに、発達障がいを抱える人々への取材を重ね、医療監修者のアドバイスも受けながら、入念な役づくりに挑んだ。そして、「ファンシー」「初恋」の小西は、優柔不断で自己評価が低いが、屋内との恋で変わっていく春を、みずみずしく演じた。小西は「葛監督がこの作品に委ねた思いをひとつも溢さないように、そして願わくば同じ感情を皆さんにもお届けできるようにと、全力でこの作品に臨みました」と、意気込みを明かしている。
予告編では、仕事も恋もうまくいかない日々を送っていた春が、ある日の取材で、“青だけを描く画家”屋内に出会う。春は屋内の描く絵に惹かれるが、彼のストレートな言葉や嘘がつけない行動に、最初は戸惑ってしまう。しかし、空気ばかり読んで生きてきた自分とは違う、彼の真っ直ぐな姿が新鮮に映り、「彼のことを知りたい」という気持ちは、次第に恋心へと変わっていく。時間を重ねるうちに、屋内との距離が近づいていると思っていた春とは対照的に、人の気持ちを汲み取ることが難しく、思い悩む屋内。葛監督は、「同じ景色を見ていても、隣にいる人が同じ気持ちとは限らないことに、興味深さを感じます。人と人は、分かり合うことができるのか。この答えを見つけたくて、映画を作りたいと思いました」と、本作に込めたメッセージを紐解いた。
ポスターは、春らしい満開の桜の前に佇むふたりの恋が始まる瞬間を活写。恋のすれ違いの切なさやもどかしさ、好きな人と分かり合いたいとただ願う気持ちなど、さまざまな思いがこめられている。ふたりが互いと向き合い、“はざま”を飛び越え、“春”へと踏み出すかのような美しいビジュアルに仕上がった。
「はざまに生きる、春」は、5月26日に公開される。キャスト、葛監督のコメント(全文)は、以下の通り。
2年前に撮影をしたこの作品を、ようやく皆さんにお届けできることをとても嬉しく思っております。葛里華監督の素晴らしい脚本と演出に加え、小西桜子さんや素敵な役者の皆さんと共に作り上げた大好きな作品が完成しました。発達障がいを持つ画家の透と、その透に魅了されていく春ちゃんの物語を是非楽しみに待っていてください。
はじめにお話をいただいときに、脚本の持つ力に引き込まれ、強く心を揺さぶられたのを覚えています。葛監督がこの作品に委ねた思いをひとつも溢さないように、そして願わくば同じ感情を皆さんにもお届けできるようにと、全力でこの作品に臨みました。
春を演じるうえで沢山悩みましたが、葛監督が丁寧に話し合いを重ね、情熱的に向き合ってくださったおかげで、春として、嘘がないと思える瞬間を紡ぐことができました。
宮沢さん演じる屋内さんは、人としての清らかさがそのまま表れているようで、春として心を交わすうちに、沢山の知らなかった感情をもらい、何度も救っていただきました。
撮影からは月日が経ちましたが、今もずっとあの春の思い出が自分の中に生き続けています。
長い時間をかけて皆さんで紡いできたこの作品をようやくお届けできること、とてもうれしいです。「はざまに生きる、春」が多くの方に届くよう心から願ってます。
同じ景色を見ていても、隣にいる人が同じ気持ちとは限らないことに、興味深さを感じます。人と人は、分かり合うことができるのか。この答えを見つけたくて、映画を作りたいと思いました。
澄み渡る演技で主人公・屋内透を形作ってくれた宮沢氷魚さん。真っ直ぐな眼差しで透への思いを表現してくれた春役・小西桜子さん。そして、素晴らしいキャスト・スタッフに恵まれ支えられて、映画を完成させることができました。
見てくださった方の心に、あたたかな春が訪れたら、私は何より幸せです。
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