芦田愛菜、「かがみの孤城」原作者・辻村深月氏は「神様のような存在」
2022年12月22日 20:02
直木賞作家・辻村深月の同名ベストセラー小説を劇場アニメ化した「かがみの孤城」の公開前夜祭が12月22日、東京・丸の内ピカデリーで行われ、辻村氏をはじめ、声優を務める當真あみ、芦田愛菜、宮崎あおい、原恵一監督(「河童のクゥと夏休み」「カラフル」)が出席した。
学校での居場所をなくし家に閉じこもる主人公の中学生・こころが、迷い込んだ「鏡の中の城」で、見ず知らずの“選ばれし”少年少女6人とともに、見つけた者の願いをかなえる秘密の鍵を探し出す冒険を繰り広げる。
主演に抜てきされ、初声優を務めあげた當真は「初めての経験がたくさん。お客様に作品をお届けできることが、こんなにもうれしいことなんだと知れたのが一番大きい」と感無量の面持ち。原監督からアフレコ終了時に涙を流していたと明かされると、「楽しかった反面、不安やプレッシャーも。無事にアフレコを終え、ふっと肩の荷が降りて、安心したら、気持ちがあふれて、涙が出てきたのかな」と振り返り、「見る人にとって、背中を押されるきっかけになれば」とアピールしていた。
そんな當真に対し、辻村氏は「こころはクライマックスで、みんなのためにヒロインになるが、當真さんが初主演で声優をやり遂げた瞬間と重なるものがあり、輝くような時間をいただいた。感動しました」と称賛の言葉を送り、労をねぎらっていた。
芦田が演じるのは、主人公たちを冒険に誘うオオカミのお面を被った謎の少女・オオカミさまの声。辻村氏の大ファンだといい「大好きな作品なので、本当に私でいいのかという思いもありつつ、イメージを壊さないように挑んだ」と回想し、「私にとっては神様みたいな存在」と敬愛を新たにしていた。
以前、芦田と辻村氏は対談したこともあり、辻村氏は「アニメ化されるなら、オオカミさまは芦田さんにお願いできればと思っていた。オオカミさまは、子どもの心を持ち、大人のようにすべてを知っている。そんな“あわいの時間”を生きる存在を、18歳の芦田さんに演じていただき、光栄だった」と惜しみない賛辞。“神様”からの言葉に、芦田は恐縮しきりだった。
「かがみの孤城」は12月23日に公開。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」「心が叫びたがってるんだ。」のA-1 Picturesがアニメーション制作を手がける。