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フランソワ・オゾン監督、ソフィー・マルソーと初タッグ 安楽死をめぐる父娘の葛藤を描くドラマ、23年2月3日公開

2022年11月7日 14:00

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邦題は「すべてうまくいきますように」
邦題は「すべてうまくいきますように」
(C)2020 MANDARIN PRODUCTION - FOZ - France 2 CINEMA - PLAYTIME PRODUCTION - SCOPE PICTURES

フランスの名匠フランソワ・オゾンの新作で、第74回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された「エブリシング・ウェント・ファイン(英題)」が、「すべてうまくいきますように」の邦題で、2023年2月3日に公開されることがわかった。フランスの国民的俳優ソフィー・マルソーと初タッグを組み、安楽死をめぐる父娘の葛藤を描く。

本作は、オゾン監督作「スイミング・プール」の脚本家エマニュエル・ベルンエイムの自伝的小説をもとに、安楽死を望む父に振り回される娘の葛藤を描いたドラマ。「まぼろし」「Summer of 85」のオゾン監督が、全ての人にいつか必ず訪れる死をテーマにしながらも、ユーモアを忘れない会話劇とスタイリッシュな映像で、家族の愛や人生とは何か、軽やかに問いかける。

芸術や美食を楽しみ、ユーモアと好奇心にあふれ、何より生きることを愛していた85歳のアンドレは、ある出来事をきっかけに、安楽死を願うようになる。脳卒中で倒れ、体の自由がきかなくなった現実が受け入れられず、娘のエマニュエルに「人生を終わらせるのを手伝ってほしい」と頼んだのだ。小説家のエマニュエルは、妹のパスカルとともに、父の気が変わることを望みながらも、スイスにある合法的に安楽死を支援する協会とコンタクトをとる。一方で、リハビリが功を奏し日に日に回復する父は、孫の演奏会やお気に入りのレストランへ出かけ、生きる喜びを取り戻したかのように見えた。しかし、父はまるで楽しい旅行の日を決めるかのように、娘たちに“その日”を告げる。娘たちは戸惑い葛藤しながらも、父と真正面から向き合おうとする。

やがて、最期の日を決めた父と娘たちの前に、愛や倫理、法律や宗教などさまざまな理由から反対する者たちが立ちはだかる。果たして父は決行するのか、考えを変えるのか、誰かが止めるのか、あるいは安楽死を禁ずるフランスの法律に止められるのか――。サスペンスフルなストーリーテリングを得意とするオゾン監督が、緊迫感に満ちた展開の先に用意した想像を裏切る結末に、期待が高まる。

ラ・ブーム」の世界的大ヒットでスターとなり、「ブレイブハート」「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」などに出演したマルソーは、本音しか言わない父の言動に傷付きながらも、父を人として敬愛する娘・エマニュエルを情感豊かに演じた。父アンドレには、フランソワ・トリュフォー監督の「私のように美しい娘」、エリック・ロメール監督の「美しき結婚」などで知られる、フランス映画の重鎮アンドレ・デュソリエ。毒舌で、頑固で、わがままで、いじわるでありながらも、魅力に溢れたキャラクターを作り上げた。

母クロードには、オゾン監督と「まぼろし」「スイミング・プール」「17歳」などでタッグを組んできたシャーロット・ランプリング。「17歳」で第38回セザール賞にノミネートされたジェラルディーヌ・ペラスが、妹パスカルに扮した。父と姉の絆に複雑な思いを抱き嫉妬することもあるが、こうと決めたら真っ直ぐな姉を慕う健気な妹を体現した。さらに、「マリア・ブラウンの結婚」「まわり道」のハンナ・シグラが、安楽死を支援する協会から派遣されてくる、怪しげなスイス人女性役を務めた。

すべてうまくいきますように」は、2月3日から東京のヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマほかで公開。

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