「JAIHOインド映画フェスティバル」配信10作品の見どころポイント(2)
2022年10月22日 19:00

「JAIHOインド映画フェスティバル」が10月14日から30日まで、オンライン配信プラットフォーム「シネマ映画.com」で開催されている。配信10作品をピックアップし、映画.comの駒井尚文編集長に加え、編集部&スタッフがそれぞれの視点から配信作品の見どころやポイントなどを紹介する。(全3回)
「JAIHOインド映画フェスティバル」(https://cinema.eiga.com/jaihoindianfestival/)は、映画配信サービス「JAIHO(ジャイホー)」(www.jaiho.jp)とコラボレーションし、新作「RRR」が10月21日に公開されたS・S・ラージャマウリ監督の過去作3作品(「バーフバリ」シリーズ<完全版>、「マガディーラ 勇者転生」) を含むコメディ、サスペンス、ラブストーリー、歴史超大作まで、傑作のインド映画全10作品を配信するもの。
自分の事務所を持つために、学生のカンニングの手助けをしたりと自己中だった弁護士助手ジョリーが、カシミール地方で警察に婚約者を射殺された女性からの依頼に向き合い、心を入れ替え真の弁護士になるまでを描く社会派ドラマ。とはいえ、全体がユーモアあふれたタッチで進行するので、緩急ある物語に気軽に没入しながら、過激派によるテロや警官による汚職などインドの社会問題、司法の在り方についてのメッセージをしっかりと受け止められる良作です。
「パッドマン 5億人の女性を救った男」で日本でも注目を集めた、スター俳優アクシャイ・クマールの名演と、後半の山場である法廷シーンから目が離せません。また、群舞シーンが本編とは全く異なるテイストのアーティスティックな仕上がりだったり、エンドロールのメイキングやNG集もまた別のコンテンツとして楽しめる大変お得な映画です。

間抜けな男が大金を拾ってしまって、ギャングたちに追い回されるというのはほかの映画でも見かけたことがある設定ですが、この映画の推しポイントは、登場人物がみんな魅力的なところ。実直だけど抜けている主人公に、信仰深い魅力的な妻、ナショナルジオグラフィックをこよなく愛するギャングに、言葉の重みが全然ない政治家に、捜査能力がピカ一のクールな警察官。みんなどこかしら滑稽で、ずっと笑ってしまいます。でもその一方でラストシーンはタランティーノばりの銃撃シーンもあってとことん楽しめます。
そして、インド映画ではおなじみのダンスシーンも華やかで陽気で思わず笑顔になるのに加え、子役のラップが可愛いので必見です。インド映画としては131分と尺としても長すぎず、気軽な気持ちで鑑賞できる、インド映画初心者にもおすすめの作品となっています。

ドーニーの少年時代から、国民的なクリケットのインド代表選手になるまでが184分の中に凝縮されています。元々サッカーをしていたドーニー少年がクリケットと出合い、その面白さに魅了され、メキメキとその才能を開花させていきますが、強豪チームのプロ選手、国の代表選手に選ばれるのは並大抵のことではありません。何度も挫折し、人生にもがき苦しみながらも家族や友人、町の人たちの協力や支援、そして恋人の愛を得ながら夢を追っていきます。とにかくドーニーは諦めません。
歌や踊りのシーンはありませんが、クリケットの試合や観客の熱狂的な応援のシーンなどが、それに代わるスペクタクルシーンと言えるでしょう。ドーニーを演じたのは、「ディル・ベチャーラ」にも主演しているスシャント・シン・ラージプートですので、あわせて見ると感動が深く沁みてくると思います。

続きは10月23日配信予定。なお、シネマ映画.comは作品ごとにチケットの購入が可能で、PCやスマートフォンで鑑賞できる。また、複数購入でお得に観られるスペシャルチケットを販売しており、スペシャルチケット購入者には、オンラインミーティングで使える「『RRR』特製バーチャル背景」を5種類プレゼント中。視聴期間も通常7日間のところ、特別に購入日から14日間視聴可能となっているので、3時間近い作品も安心して鑑賞できる。作品を視聴するには「シネマ映画.com」の会員登録が必要。
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