第35回東京国際映画祭、二宮和也主演作「ラーゲリより愛を込めて」で開幕! クロージング作品は「生きる LIVING」
2022年9月12日 09:00

第35回東京国際映画祭のオープニング&クロージング作品が決定した。オープニング作品は二宮和也主演作「ラーゲリより愛を込めて」、クロージング作品は黒澤明監督の名作「生きる(1952)」を第2次世界大戦後のイギリスを舞台に蘇らせた「生きる LIVING」となった。
「ラーゲリより愛を込めて」(12月9日公開)は、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男を演じた伝記ドラマ。第2次世界大戦後、極寒のシベリアで強制労働を強いられ過酷な日々を過ごすなか、日本にいる妻と約束した帰国(ダモイ)を誰よりも強く信じ、多くの捕虜たちを励まし続けた男の生きざまを描く。
辺見じゅん氏のノンフィクション小説「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」を基に、瀬々敬久監督(「護られなかった者たちへ」「糸」)がメガホンをとった。二宮のほか、北川景子、松坂桃李、中島健人、寺尾聰、桐谷健太、安田顕らが共演。本上映が、ワールドプレミアとなる。

「生きる LIVING」(23年春公開)は、ノーベル賞作家カズオ・イシグロ氏が脚本を手掛けた作品。監督は、2011年に「Beauty(原題)」でカンヌ国際映画祭のクィア・パルムを受賞したオリバー・ハーマナス。ビル・ナイが主演を務め、エイミー・ルー・ウッド、アレックス・シャープ、トム・バークが共演している。
オリジナル版「生きる(1952)」では、余命幾ばくもない市役所の市民課長・渡辺勘治(志村喬)が、“生きる”ことの意味を見つめ直していく様子を描いている。今回のリメイク版では、50年代の英ロンドンが舞台。サンダンス、ベネチア、サンセバスチアン、トロントといった世界の映画祭で上映され、今年のオスカー候補ともいわれている。
第35回東京国際映画祭は10月24日~11月2日、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催。プログラミング・ディレクターの市山尚三氏のコメントは以下の通り。
通常の日本映画のスケール感を越えた作りとそれに見合う深い感動の物語が本当に素晴らしく、ワールドプレミアとしてオープニングを飾って頂けることを非常に嬉しく思います。
日本が誇る黒澤明の名作がイギリスで格調高くリメイクされ、原作の持つ感動が鮮やかに蘇りました。本作が映画の生まれた地の映画祭の終幕を飾って頂けることを誇りに思います。
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