深田晃司監督「LOVE LIFE」第79回ベネチア映画祭コンペ部門出品決定 ポスター&予告公開
2022年7月26日 20:00
深田晃司監督の最新作で、矢野顕子の同名楽曲をモチーフに「愛」と「人生」を描いた「LOVE LIFE」が、第79回ベネチア映画祭コンペティション部門に出品される。このほど、深田監督や木村文乃らのコメント、ポスター、予告編が公開された。
深田監督の長編第9作となる「LOVE LIFE」はミュージシャン・矢野顕子の1991年にニューヨーク移住後に発表した初のアルバム「LOVE LIFE」に収録された同名楽曲をモチーフに、「愛」と「人生」に向き合う夫婦の物語を構想期間18年の時を経て完成させた作品。なお、本作は「メ~テレ60周年記念作品」として位置づけられている。
主人公の妙子を演じるのは木村文乃。愛する夫と愛する息子、幸せな人生を手にしたはずの主人公・妙子に、ある日突然降りかかる悲しい出来事、そこから明らかになる本当の気持ち、彼女が選ぶ人生が描かれる。木村は妙子の、嵐の前の静けさが孕む寧静な佇まいと爆発しそうな激情を、全身全霊で表現。本作は女優・木村文乃の新境地を体感できる意欲作でもある。ひとりの女性を通して「愛」について「人生」について描いた普遍的な物語で、すでにフランスでも公開が決定している
妙子の夫、二郎役には永山絢斗。妙子の元夫、パクを演じるのは、ろう者の俳優・手話表現モデルとしても活躍する砂田アトム。二郎の元恋人、山崎を演じるのは山崎紘菜。また、二郎の母・明恵にはの神野三鈴、父・誠には田口トモロヲ、そのほか、三戸なつめも出演する。
世界最古の映画祭であるベネチア映画祭は、ベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭と並び、世界三大映画祭の一つとして知られている。
深田監督はこれまで「歓待」がプチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞受賞、「ほとりの朔子」でナント三大大陸映画祭グランプリ&若い審査員賞を受賞、「淵に立つ」で第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査委員賞受賞、「本気のしるし」でカンヌ国際映画祭「Official Selection 2020」に選出されているが、ベネチアへの出品は今回初となる。現地には、深田監督、主演の木村も参加し、受賞結果は9月10日に発表される。
このほど公開された予告編では「新しい家族を作る。はずだったー」という意味深なテロップから始まり、手話で会話する元夫婦の妙子とパク、それを複雑な表情で見つめる二郎の姿や、二郎と元恋人の山崎が口づけを交わす姿などが切り取られている。映画は9月9日公開。本作品はバリアフリー上映としてUDCast方式による視覚障害者用音声ガイド、聴覚障害者用日本語字幕に対応している。
■木村文乃
まだ実感がなく気後れしていますが、沢山の方に祝福される作品の一部になれたことはとても光栄に感じております。深田監督との出会い、そして深田組のみなさん、共演のみなさんとの撮影は私にとって転機になる大切な時間でした。この機会により沢山の方々に見て頂けたら幸せです。
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