「Boys be」池川侑希弥、足立紳監督作「雑魚どもよ、大志を抱け!」で映画初主演!
2022年7月20日 08:00
関西ジャニーズJr.内のグループ「Boys be」の池川侑希弥が、「百円の恋」「喜劇 愛妻物語」などで知られる足立紳の監督作「雑魚どもよ、大志を抱け!」で映画初主演を飾ることがわかった。昭和の終わり頃、ある地方の町で育つ小学6年生の男の子たちの葛藤と前進を描く。あわせて、少年たちが集合したイメージカットもお披露目された。
引きこもりがちだった30代ニート女性が恋とボクシングに出合い変わっていく「百円の恋」、“咬ませ犬”に成り下がった中年ボクサーがどん底から這い上がろうとする「アンダードッグ」、売れない脚本家と鬼嫁の夫婦愛を描く「喜劇 愛妻物語」など、欠点だらけの愛すべき者たちの人間模様を紡いできた映画作家・足立。自身が執筆した小説「弱虫日記」(講談社文庫刊)を映画化する本作では、「プライドを必死に獲得しようともがいている少年たち。その姿を今の世の中に問うてみたい」と意欲を燃やす。
物語の主人公・高崎瞬は、がんの手術で片方の乳房を無くしたロうるさい母・佳子と、多くを語らない父・作郎の下で育つ、仲間たちとのバカな遊びやいたずらに夢中なやんちゃな男の子。瞬の親友には、犯罪歴のある父を持つ隆造や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を持つ西野ら、さまざまなバックボーンを抱えながらも、懸命に明日を夢見る少年たちがいた。子ども同士のシビアな権力争いやいじめを前に、友人を守るため、そして大嫌いな自分と訣別するため、瞬は勇気を振り絞る。
オーディションで抜てきされた池川が瞬を演じ、子ども同士の争いや家族の事情に翻ろうされ、揺れる心情を表現。「CUBE 一度入ったら、最後」の田代輝が隆造を演じるほか、白石葵一、松藤史恩、蒼井旬、坂元愛登、岩田奏ら、同じくオーディションで抜てきされた少年たちが共演する。臼田あさ美が瞬の母・佳子、浜野謙太が父・作朗、新津ちせが妹・ワコ、永瀬正敏が隆造の父・真樹夫、河井青葉が母・美奈に扮するなど、豪華キャストが脇を固めている。
「ジモトに帰れないワケあり男子の14の事情」でドラマに初出演し、本作で映画初出演にして初主演を果たす池川は、「『オーディションで選ばれました』と聞いた時は嬉しかったんですが、初めての映画で主人公の瞬役に決まったと知ったあと、プレッシャーが押し寄せて来たのを覚えています。約1カ月間飛騨市での撮影で共演者の皆さんやスタッフさんと共に過ごす中で徐々に不安もなくなって楽しく撮影することが出来ました」と振り返る。「この映画は、友だちに弱い部分を見せられず強がっている主人公の瞬が友だちと色々な経験をして成長していくお話です。どこか自分にもそういう所があるなと思いながら撮影していましたが、主人公の瞬を演じる事で自分自身も成長出来たと思っています。1歩を踏み出す勇気をくれるお話ですので、瞬が自分の殻を破る瞬間をぜひスクリーンで見届けてください!」とアピールした。
足立監督は、「この作品のシナリオを初めて書いたのはもう20年以上も前だ。なんとか映像化したいと思い、いろいろと動き回ったが実現には至らなかった。ぼんやりしている間にものすごいスピードで時代が変わり、いろいろなものの価値観も大きく変化した。価値観をアップデートできない人間はそれだけでもうダメだという空気も感じる」と、作品への思いを語り出す。
足立監督「人間は不完全だからこそ魅力的だと思い、そういう人間ばかり描いてきたつもりだが、それが通用しなくなってきていることもひしひしと感じる。不完全な人間を安易に魅力的だと言ってはいけない時代なのだと思う。それでも手元にあった、そういう人間ばかり出てくるこのシナリオを映像化したいとまだ思っていた。エゴでもあろうが、でもこのシナリオの中には、やっぱり人の大切な部分が描かれていると思えた。僕がとうの昔になくしてしまったプライドというものを、シナリオの中の子どもたちは、必死に獲得しようとうともがいていた。そういう子どもたちの姿を、今の世の中に問うてみたいと思った。そして、そんな登場人物たちに真摯に向き合って演じてくれた池川君、田代君、白石君、松藤君、岩田君、蒼井君、坂元君たち小学5年生から中学2年生の彼らの姿がとても眩しくて、撮影中、何度も目がくらんだ」
「雑魚どもよ、大志を抱け!」は、3月から4月にかけて岐阜・飛騨市で撮影が行われた。2023年春、東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。
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