「フランス映画を作った女性監督たち」国立映画アーカイブで3月15日から開催
2022年3月6日 20:00

国立映画アーカイブで、3月15日から「フランス映画を作った女性監督たち――放浪と抵抗の軌跡」と題した特集が開催される。28作品(14プログラム)で120年以上にわたるフランス女性監督の歴史を辿る企画だ。
映画最初期の監督であるアリス・ギイの作品集(1898~1907)や、第2次世界大戦直後の撮影所で活躍した女性監督ジャクリーヌ・オードリーが、女性の同性愛を正面から描いた「オリヴィア」(1951)、ヌーベルバーグの先駆となったアニエス・バルダの代表作「冬の旅」(1985)、そして「燃ゆる女の肖像」(2019)などで、現在最も注目を集める監督のひとりであるセリーヌ・シアマ監督の「ガールフッド」(2014)など、映画史を更新し続ける女性監督の作品群から、ルイ・フイヤード監督「レ・ヴァンピール 吸血ギャング団」で演じたイルマ・ヴェップ役などで知られ、フランス・サイレント映画期を代表するスターであるミュジドラが監督・主演した「ドン・カルロスのために」(1921)、「太陽と影」(1922)、ジャンヌ・モロー監督作「ジャンヌ・モローの思春期」(1979)など、女優が監督した作品、そのほか、マリー=ルイズ・イリブ監督「魔王」(1931)、ハリウッド・メジャー初の黒人女性監督となったユーザン・パルシー監督が、故郷のフランス領アンティル諸島を舞台に描く「シメオン」(1992)という、音楽をメインにした作品などバラエティ豊かなラインナップが揃う。

会期中はサイレント映画の生伴奏付上映やトークも開催予定だ。会期は3月15日~27日。休館日は月曜日。スケジュール、作品詳細は公式HPで告知する(https://www.nfaj.go.jp/exhibition/france202202/)。
催眠術師の家で(1898)/世紀末の外科医(1900)/オペラ通り(1900)/全自動の帽子屋兼肉屋(1900)/カメラマンの家で(1900)/フェリックス・マヨル 失礼な質問(1905)/マダムの欲望(1906)/フェミニズムの結果(1906)/キャスター付きベッド(1907)/ソーセージ競争(1907)/ビュット=ショーモン撮影所でフォノセーヌを撮るアリス・ギイ(1907)/バリケードを挟んで(1907)/銀行券(1907)
■「スペインの祭」(1919)ジェルメーヌ・デュラック、「太陽と影」(1922)ミュジドラ、ジャック・ラセーヌ
■「微笑むブーデ夫人」(1923)ジェルメーヌ・デュラック、「魔王」(1931)マリー=ルイズ・イリブ、ジャン・マルゲリット
■「二重の愛」 (1925) ジャン・エプシュタイン (脚本のみ:マリー・エプシュタイン)
■「美しき青春」(1936) マリー・エプシュタイン、ジャン・ブノワ=レヴィ
■「パリ 1900年」(1947)ニコル・ベドレス
■「オリヴィア」(1951)ジャクリーヌ・オードリー
■「シメオン」(1992)ユーザン・パルシー
■「ジャンヌ・モローの思春期」(1979)ジャンヌ・モロー
■「冬の旅」(1985)アニエス・バルダ
■「グッバイ・ファーストラブ」(2011)ミア・ハンセン=ラブ
■「ガールフッド」(2014)セリーヌ・シアマ
■「奥様は妊娠中」(2020)ソフィー・ルトゥルヌール
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