ミア・ハンセン=ラブ最新作 ベルイマンが愛した島を舞台に描く、映画監督カップルの物語「ベルイマン島にて」
2022年2月3日 21:00

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第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された、ミア・ハンセン=ラブ監督の最新作「BERGMAN ISLAND」が、邦題「ベルイマン島にて」として4月公開される。
フランスを代表する女性監督ハンセン=ラブが、熱狂的ファンであるスウェーデンの巨匠イングマール・ベルイマンが愛した島を舞台に、映画監督カップルのクリスとトニーのひと夏を描く。ハンセン=ラブ自身と元パートナーの実体験を彷彿させる物語で、クリスに扮するのは、「ファントム・スレッド」ビッキー・クリープス。トニーには世界的大ヒット作「海の上のピアニスト」のティム・ロス。劇中劇として映像化されるクリスの次回作には、「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカと「パーソナル・ショッパー」のアンデルシュ・ダニエルセン・リーが登場する。
映画監督カップルのクリスとトニーは、アメリカからスウェーデンのフォーレ島へとやって来た。クリスは認められてまだ日が浅く、パートナーのトニーは既に名を成している。創作活動にも互いの関係にも停滞感を抱いていた二人は、敬愛するベルイマンが数々の傑作を撮ったこの島でひと夏暮らし、インスピレーションを得ようと考えたのだ。やがて島の魔力がクリスに作用し、彼女は自身の“1度目の出会いは早すぎて2度目は遅すぎた”ために実らなかった初恋を投影した脚本を書き始める。それでも結末だけはどうしても思い浮かばず悩むクリスだったが、島で見つけた新しい暮らし方や思いがけない出会いが、彼女の心模様を変えていく。
スピルバーグ、スコセッシ、ウッディ・アレンら現代の巨匠が敬愛するベルイマンの人生、実際に多くの映画ファンが訪れ聖地となったフォーレ島、その島で展開される監督カップルのフィクション、劇中劇として紡がれるストーリー、そこに垣間見えるハンセン=ラブ本人の影──現実と虚構が入り混じりその境目が曖昧になり、観る者にこの物語の深い味わい方を投げかける。4月、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開。
(映画.com速報)