映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック
その他情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

東京国際映画祭イザベル・ユペール審査委員長、「多くの驚きがもたらされることを期待」

2021年11月3日 12:00

リンクをコピーしました。
イザベル・ユペール
イザベル・ユペール
(C)Peter Lindbergh, courtesy Peter Lindbergh Foundation, Paris

第34回東京国際映画祭が10月30日開幕した。今年は、コロナ禍でのリアルな映画祭開催という決断、六本木から日比谷・銀座地区への移転、プログラミングの再編、ジェンダーの平等に向けた努力への誓約という大きな変革を伴う開催となる。コンペティション部門の審査委員長を務めるのはフランスの女優イザベル・ユペール。日本に到着直後のユペールに話を聞いた。

――まずは、コロナ禍という厳しい状況もかかわらず、フランスから東京国際映画祭にお越しくださって感謝申し上げます。

映画祭主催者と市山尚三さんの尽力のおかげで私は、この場に来ることができ、本当に嬉しいです。今の状況は誰にとっても厳しいものであり、このような状況下でも、映画祭を開催することは非常に勇気のあることだと思います。私も何としてもこの映画祭に参加したいと思っていたので、実現できてとても嬉しかったです。

――今年のベルリン国際映画祭銀熊賞、カンヌ国際映画祭では脚本賞などを受賞した、濱口竜介監督とのトークセッションも予定されていますね(10月31日に実施)。

ハッピーアワー」「寝ても覚めても」で濱口監督の仕事を発見し、そして「ドライブ・マイ・カー」は現在フランスでも大成功を収めています。私は彼のすべての作品に満足しています。その才能、際立った感受性に目を奪われ、非常に繊細で微妙な感情を知性と才能で翻訳する方法を持つ、非常に素晴らしい監督です。

――今年のコンペティション作品からどのような映画を発見されたいですか?

私はすべてを発見したいと思っています、(監督のキャリアなど)全てが平等ではないかもしれませんが、全員が同じスタートラインに立っていて、非常に豊かなセレクションだという印象を受けます。かつて東京フィルメックスのセレクションを担当していた市山さんが選んだ作品群ですから、驚きはありません。私は彼が偉大なシネフィルであり、フィルメックスの非常に優れたプログラマーであったことを知っています。ですから、東京国際映画祭のプログラミングディレクターを務められることは、とても良いニュースです。このバラエティに富んだラインアップは、審査員の皆さんにとっても、私自身にとっても豊かな宝になり、良い発見ができることでしょう。

――優れたアジア映画を紹介する東京フィルメックスへの言及もありましたが、ユペールさんはこれまで韓国のホン・サンス監督、フィリピンのブリランテ・メンドーサ監督ら、アジアの監督の作品にも出演されています。アジア映画に期待されていることはありますか?

私は、それぞれの映画の中で全く異なる経験をしてきました。ですから、フィリピン映画と韓国映画と日本映画……を比較することはできません。それぞれの国が非常に多様な映画表現を持っています。それは、アゼルバイジャンの作品でも同様でしょう。今回のコンペ選出作も非常にバラエティに富んだセレクションとなっています。そして、多くの驚きがもたらされることを期待しています。

――コロナウイルスの世界的なパンデミックは収束したとは言えない状況です。この2年の間、ユペールさんのお仕事にはどのような影響がありましたか?

撮影予定だった映画が一度キャンセルされ、その後延期されました。フランスの2度目のロックダウンの際は、既に多くの仕事を再開していたので、自国の状況よりもこちらの状況が心配でした。また、私はヨーロッパ各地で映画を何本も撮影しているので、それぞれの国がとても影響を受けたと感じています。個人的にはすぐに演劇で仕事を再開することができたのは、幸運でした。

――今年のカンヌ、ベネチアはフランスの女性監督が最高賞を獲得しました。近年、映画界での女性の躍進についてはどう思われますか?

私が映画の仕事を始めてから、常に女性と一緒に仕事をしてきたので、女性がいなかったところに急に女性が現れたようには感じません。昔から女性の映画製作者はいましたし、フランスはその点ではアメリカや日本よりも恵まれた国だったと思います。今、世界で女性の割合は増えています。今年は二人の女性監督の受賞が注目されましたが、「ピアノ・レッスン」(93)でパルムドールを受賞したジェーン・カンピオンも、彼女らと同じ30代での受賞でした。私たちは熱意を持ってこのことに敬意を表さなければなりません。そして、あらゆる職種に女性が増えていくことを期待したいものです。また、映画の女性が常に少数派であることは事実ですが、一方でその状況も以前からそれほど悪いものではなかったと思うのです。

――ユペールさんには何度も日本にお越しいただいています。日本や東京での思い出をお聞かせください。

かつてジョゼフ・ロージー監督の「鱒」(82)で東京や京都、富士山で映画の撮影をしたこともありますし、私にとってとても思い入れの深い国です。私は、一般的にフランス人は、日本へ大きな愛を持っていると思いますし、私が日本に行くことを伝えると、うらやましがられます。ですから、今、ここにいられることを大変幸せに思います。とはいえ、大きな街で知らないことも多いので、仕事の合間に様々な探索をします。町や小さな公園を訪れたり。お気に入りの場所ですか? 渋谷が好きです。あと、東京に滞在しているときは、いつもゴールデン街のバーに行きますね。

イザベル・ユペール の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

シネマ映画.comで今すぐ見る

aftersun アフターサン

aftersun アフターサン NEW

父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。

愛のぬくもり

愛のぬくもり NEW

「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。

HOW TO HAVE SEX

HOW TO HAVE SEX NEW

ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。

卍 リバース

卍 リバース NEW

文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。

痴人の愛 リバース

痴人の愛 リバース NEW

奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版 NEW

内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。

おすすめ情報

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る

シネマ映画.comで今すぐ見る

他配信中作品を見る