「トランスフォーマー ビースト覚醒」会見で語られたことは?「いかに新しい悪役を見つけるかが重要だった」
2021年7月4日 12:00

米パラマウント・ピクチャーズが6月22日(現地時間)、「トランスフォーマー」シリーズの第7弾となる「トランスフォーマー ビースト覚醒」(全米公開:2022年6月24日)のキックオフイベントを実施した。バーチャル形式での会見には、同シリーズをプロデュースしてきたロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ、第7弾の監督を務めるスティーブン・ケイプル・Jr.、主演のアンソニー・ラモスとドミニク・フィッシュバックが出席。同イベントで判明した「トランスフォーマー ビースト覚醒」の詳細を紹介していく。(取材・文/細木信宏 Nobuhiro Hosoki)
「トランスフォーマー」シリーズのフランチャイズは、マイケル・ベイ監督が長年導き、18年にはトラビス・ナイトが監督を務めた「バンブルビー」が製作されている。このフランチャイズを成功させた“核”について、ボナベンチュラは3つの要素を提示した。
ボナベンチュラ「それは、ハート、ユーモア、アクションだ。(同シリーズには)この組み合わせが必要だ。我々が重視してきたものを伝えるべく、今回は非常に優れた能力を示してきたフィルムメイカーを探していた」
白羽の矢が立ったのは、「ロッキー」シリーズのスピンオフ第2弾「クリード 炎の宿敵」を手掛けたケイプル・Jr監督。彼は、批評家からも、一般の観客からも、高い評価を受けた実績があった。当然、大きなフランチャイズ作品にも動揺せず取り組むことができるだけでなく、ケイプル・Jr監督はアニメ版「トランスフォーマー」シリーズのファン。同作のことを熟知しているため、期待の抜てきとなったようだ。

「トランスフォーマー ビースト覚醒」では、これまでのシリーズ作品とは異なり、新たなアプローチを行っているようだ。
ボナベンチュラ「製作における重要な課題のひとつは『観客に新しいものをたくさん提供すること』でした。我々は少々、オートボットとディセプティコンの戦いに疲れ気味だった。確かにさまざまな方法で『トランスフォーマー』シリーズを探求してきました。だからこそ、今回はいかに新しい悪役を見つけるかが重要だったんです」
ここで判明したのは、既に地球で戦っているオートボットとディセプティコン以外に、マキシマル、プレダコン、テラートロンが登場するということ。マキシマル&プレダコンは「時空を旅する先史時代の種族」。これまで地球を救っていたオートボットの役割がマキシマルへ託されることになり、その天敵となるのがプレダコンに。彼らの争いは先史時代から継続している状態であり、その上をいく脅威としてテラートロンが参戦することになるそうだ。

ボナベンチュラとケイプル・Jr.監督は、主人公&悪役のコンセプトアートも明らかにした。まず、本作で主人公の座に就くのは、シリーズではお馴染みのオプティマス・プライム。同キャラクターを選んだ理由について、ボナベンチュラは「観客が慣れ親しんで見られる場所に戻してあげたかった」と告白。「1990年代のオプティマス・プライムが、どのようにして現在に至ったかがわかる作品になっている」と語ってくれた。なお、オプティマス・プライム役の声優を務めるのは、アニメ版から実写版まで「トランスフォーマー」シリーズで同キャラクターの“声”を担当してきたピーター・カレンだ。
コンセプトアートから判明したのは、シボレー版のバンブルビー、ポルシェ911版のミラージュに加え、「バンブルビー」でわずかに登場したアーシーがドゥカティ516版、ナイトバードが日産GT-Rで登場すること。さらにテラートロンのリーダーに君臨するのが、スカージであることが発覚。全てを脅かす存在になっていくそうだ。ケイプル・Jr.監督は「(ボナベンチュラが)僕に自由を与えてくれたので、冷酷で非常に恐ろしいスカージをキャラクターとして作ることができた。キャラクターをより怖くさせて、観客が席から飛び上がるようにしたいと思っている」と付け加えた。
そして、本作で重要になってくる“3体のビースト”は「マキシマルの心臓部となるエアレイザー、マキシマルの筋肉担当のライノックス。そして、マキシマルのリーダーとなるのがオプティマス・プライマルだ。プライマルは、長年の知恵を持っているという設定だ」と説明。そして先日、オプティマス・プライマル役の声優をロン・パールマンが務めることが発表された。

次に注目すべきは、時代設定。「バンブルビー」の時代設定は1987年だったが、「トランスフォーマー ビースト覚醒」は1994年に。そして、ニューヨークのブルックリン、ペルーのマチュピチュ遺跡が舞台になるようだ。ニューヨークを舞台にした経緯については「今作では、ニューヨークと(そこに住む)人々を撮りたかったんだ。ニューヨークには、困難を乗り越える力強さがある。そして正直に言えば、オートボットがニューヨークを歩き回っているところをまだ見たことがなかったからだ」と語ったケイプル・Jr.監督。90年代のニューヨークが舞台になることから、ヒップホップの楽曲を絡めることも検討しているようだ。
マチュピチュ遺跡については「(ペルーに)ロケーションスカウトに行ってみると、本当に素晴らしかった」と振り返ったケイプル・Jr.監督。「我々はクスコに行き、そしてタラポトのジャングルにも行って、そこの人々の活気やエネルギーを感じる機会を得ました。マチュピュチュの遺跡は非常に雄大で、スピリチュアルな体験だった。僕は間違いなく、そこで何かを感じた。マシュピュチュだけでなく、ペルーで撮影されたアメリカ映画の大作はほとんどない。ペルー政府は、我々に扉を開いてくれたんだ」と話しつつ、高地での撮影となったため、高山病に備える必要があったそうだ。
「イン・ザ・ハイツ」でも知られるラモスは、元軍人で電子技師のノア役、「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」で注目を集めたフィッシュバックは遺物研究者のエレナ役で出演。ちなみに、ラモスは本作に出演するために、運転免許を取得したようだ。
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ミッキー17
【史上最悪の“ブラック仕事”爆誕】転職したら“死ぬ→生き返る→死ぬ→生き返る”…無限労働だった話
提供:ワーナー・ブラザース映画

日本の映画料金は高すぎる…!?
【そんな人に朗報】衝撃の価格破壊!! 2000円→750円になる“神・裏ワザ”教えます
提供:KDDI

「イノセンス」4Kリマスター版
【いま観ずに、いつ観る?】公開20周年記念、劇場“初”公開!“究極”の「イノセンス」が解放される
提供:TOHO NEXT

石門
就活中に妊娠、卵子提供のバイト、生活に困窮…壮絶、しかし共感する驚愕体験【100%超高評価作】
提供:ラビットハウス

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

異常な映画みつけました
【クレイジー】壮大VFXを監督がほぼ1人で製作、完成に12年、正確に言うと未完成…面白すぎる
提供:Henge