「るろうに剣心」上海国際映画祭の特別招待作に決定 シリーズ一挙上映
2021年5月25日 08:00

中国で開催される第24回上海国際映画祭(6月11~20日)のムービーフランチャイズ部門にて、「るろうに剣心」シリーズ全5作の招待上映が決定した。2016年に新設された本部門は、これまで「ハリー・ポッター」「007」「ミッション・インポッシブル」といったハリウッド大作シリーズが招待されていたが、今年は「るろうに剣心」シリーズが日本実写映画として初めて本部門で上映される。
「るろうに剣心」シリーズにとっても、海外で初のシリーズ一挙上映、さらに「るろうに剣心 最終章 The Final」(公開中)と「るろうに剣心 最終章 The Beginning」(6月4日公開)は、これがインターナショナルプレミア上映(海外初の上映)となる。

上海国際映画祭プログラミング・ディレクターを務める徐昊辰氏は「1作目から10年、同じチームで一緒に戦って、進化して、作り上げた映画『るろうに剣心』シリーズは、次元の壁を突き破り、日本映画の可能性を斬り拓いた。更に東洋武術をメインにした凄まじいアクションは、ハリウッド映画とはまったく違い、東洋ならではの“究極”のエンタテインメントが誕生した!」とコメントを寄せ、シリーズで主人公・緋村剣心を演じた佐藤健は「武士の心」と「日本の昔ならではの美術」を楽しんでほしいと期待を寄せている。

佐藤、斎藤一役の江口洋介、雪代巴役の有村架純、大友啓史監督のコメントは以下の通り。
Q:海外のファンの方には、どのようなところを楽しんでいただきたいですか?
アクションは当然ですけど、登場人物全員が持っている、武士の心といいますか。それはきっと剣心やサムライ達だけじゃなく、女性の登場人物とかも、(原作者の)和月さんの描かれるキャラクターは、全員に共通した芯の強さを持っていると思うので、そういうところを日本の昔ならではの美術と合わせて楽しんでもらえたら嬉しいなと思います。
Q:今回初のシリーズ参加となりましたが、海外でも人気の「るろうに剣心」シリーズにはどのようなイメージをお持ちでしたか。実際に参加されてみて「るろうに剣心」シリーズへの印象に変化はありましたか。
私は一視聴者としてこの作品も拝見させていただいていて、圧倒的なアクションと映像美と迫力、あとは出演されている方々のエネルギーみたいなものが、何の弊害もなくそのままストレートにぶつかってくるというか、それぐらいの勢いを感じる作品です。
当時、見たときは技術面だったりとかの知識が全くなかったですが、このお仕事をさせて頂いて、そういったことも踏まえて観てみるともっともっと、シリーズで続けていくことの大変さだったりというのが、皆さんに対してのリスペクトの意味も込めてものすごく思いが大きくなっていきました。
実際に「The Beginning」で初めて参加させていただいた時に、現場に参加するのは初めてだったので、これまでの現場がどういったように進んでいたか分からないんですけど、監督が全然違った作品になるということを仰っていて、それが「The Beginning」ではドラマチックに、より心情の部分を表現するということだったので、自分は初めて参加させてもらった「るろうに剣心」の雰囲気としては、とても静かで丁寧に一歩ずつ撮影していったという感覚です。
Q:どこから見ても楽しめるシリーズだと思いますが、何作目から見ることがオススメでしょうか?
日本では「The Beginning」が最後に公開されますけど、「The Beginning」から見るのが一番いいのかなと思います。上海のアクション映画で「グリーン・デスティニー」もワイヤーアクションで世界にはすごい映画がいっぱいありますけど、日本の様式美と美意識は、中国の時代劇とは違う世界観が、色々な部分に散りばめられていると思いますので、その辺りを侍映画と思って見てもらえたら嬉しいですね。
Q:海外のファンの方には、どのようなところを楽しんでいただきたいですか?
まずはやっぱりアクションですかね。色々なスタイルをミックスした、「るろ剣」ならではのソードアクション。剣の一振り一振りに、登場人物たちそれぞれのエモーションが感じられると思います。と同時に、剣心という魅力的な主人公をめぐる濃厚な「贖罪」のドラマ、ですね。そしてそれらを支える美術や撮影、音楽など、一作一作毎に新たな機材や手法も取り入れ、まったく違う挑戦を重ねてきました。完結作となる「The Beginning」に向かって、どんどんパワーが加速していきます。日本製のエンターテイメントを存分に味わってほしいですね。
(C)和月伸宏/ 集英社 (C)2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final」製作委員会
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