尾野真千子、4年ぶり主演映画で「力の限り戦った」 石井裕也監督作「茜色に焼かれる」でタッグ
2021年2月26日 07:00

石井裕也監督の最新作で女優・尾野真千子が主演する「茜色に焼かれる」が、5月21日から全国で公開されることが決まった。尾野のほか和田庵、片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏が出演していることも明らかになった。
実力派の尾野にとって「いつまた、君と 何日君再来」以来、約4年ぶりの単独主演映画となる。中学生の頃、河瀬直美監督の目に留まって「萌の朱雀」でデビューを果たし、その10年後に再び河瀬監督とタッグを組んだ「殯の森」は第60回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でグランプリを獲得。2011年にはNHK連続テレビ小説「カーネーション」でヒロインを務め、圧倒的な演技力で“朝ドラ”のステイタスを一段上の位置へと押し上げてみせたことも記憶に新しい。
近年も「ミュージアム」(大友啓史監督)、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(廣木隆一監督)、「ヤクザと家族 The Family」(藤井道人監督)など、コンスタントに良作への出演を続けている。だが、これまでのどの作品よりも自由で、同時にどこまでも優しい世界を作り上げた石井監督のもとで久々にフルスロットルな尾野をスクリーンで目の当たりにすることになりそうだ。
石井監督が脚本、編集も兼ねた本作は、弱者ほど生きにくいこの時代に翻弄されている1組の母子が主人公。悲しみと怒りを心に秘めながら我が子への溢れんばかりの愛を抱えて気丈に振舞う母と、その母を気遣い日々の屈辱を耐え過ごす中学生の息子。果たして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは何だったのか……。
これまでは恥ずかしくて避けてきたという石井監督が、「堂々と愛と希望をテーマにして映画を作りました」と明言する。いま、自分がどうしても見たいのは母親についての物語だといい、「人が存在することの最大にして直接の根拠である「母」が、とてつもなくギラギラ輝いている姿を見たいと思いました。我が子への溢れんばかりの愛を抱えて、圧倒的に力強く笑う母の姿。それは今ここに自分が存在していることを肯定し、勇気づけてくれるのではないかと思いました」と製作に至った経緯を説明している。
尾野は、傷つきながら、もがきながら、自らの信念の中で懸命に生きようとする母親・田中良子に息吹を注ぐ。「拝啓、皆様いかがお過ごしですか。私は、この度、どうにもやりにくいこの世の中で、映画の登場人物達が戦うように私ももがき、あがき、力の限り戦ってみました。どうぞごらんください」。短いながらも、決意に満ちたコメントが寄せられている。
また、和田が13歳の息子・純平、片山が良子の同僚で純平があこがれを抱くケイ、オダギリが交通事故で命を落とす夫・陽一、永瀬が良子とケイを見守る風俗店の店長に扮している。
主要キャスト、石井監督のコメント全文は以下の通り。
とても生きづらさを感じています。率直に言ってとても苦しいです。悩んでいるし、迷っています。明らかに世界全体がボロボロになっているのに、そうではないフリをしていることに疲れ果てています。コロナ禍の2020年夏、しばらく映画はいいやと思っていた矢先、突然どうしても撮りたい映画を思いついてしまいました。
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