オスカー前哨戦で受賞を重ねる注目作「ミナリ」予告編 成功を夢見て米に移住した、韓国人一家の物語
2021年2月2日 08:00

第36回サンダンス映画祭での2冠(観客賞、審査員特別賞)をはじめ、世界の映画祭で138のノミネート、44の受賞(1月27日時点)を記録している注目作「ミナリ」の予告編とポスターがお披露目された。映像には、1980 年代、農業で成功することを夢見てアメリカ南部のアーカンソーに移住してきた韓国人一家の困難と奮闘が映し出されている。
「ムーンライト」「レディ・バード」などで知られ、米アカデミー賞の常連となった気鋭の映画スタジオA24と、ブラッド・ピットの映画製作会社プランBのタッグ作。スティーブン・ユァン(「ウォーキング・デッド」シリーズ)がアメリカンドリームを追い求める父ジェイコブを演じ、ハン・イェリ(「ファイティン!」)が子どもたちを心配する母モニカ、ユン・ヨジョン(「ハウスメイド」)が毒舌家の祖母に扮した。「君の名は。」(新海誠監督)のハリウッド実写映画版の監督に抜てきされた新鋭リー・アイザック・チョンがメガホンをとる。
本作はサンダンス映画祭のほか、アカデミー賞の前哨戦といわれる賞レースで受賞を重ねており、なかでもユンはボストン映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞などで助演女優賞に輝いた。「『パラサイト 半地下の家族』に続きアカデミー賞で波乱を起こす作品」「監督のパーソナルな物語が大きな感動と共感を与えている」など絶賛評が相次ぎ、ハリウッド・レポーター、バラエティなど有力誌がこぞって“アカデミー賞有力作品”として名を挙げている。米批評家サイト「Rotten Tomatoes」では、100%という驚異のスコア(1月29日時点)を叩き出した。
(C)2020 A24 DISTRIBUTION LCC.ALL Right Reserved予告編の冒頭では、雑草だらけの荒野、打ち捨てられたようなトレーラーハウスを自慢げに披露するジェイコブと、病院のない土地への移住に戸惑い、不満をあらわにするモニカが対照的に切り取られる。破天荒な祖母も加わり、一家の不安と期待に満ちた新生活がスタートするが、「子どもたちに成功した姿を見せてやりたい」と話すジェイコブと、安全な暮らしを願うモニカが激しく衝突するさまも確認できる。そして「今日が終わる。また明日がくる……」という穏やかなナレーションから一転、小屋が禍々しい炎に包まれ、暗闇のなかで激しく燃え上がる衝撃的なカットで、映像は幕を閉じる。
タイトルにもなっている「ミナリ」とは、韓国の芹(セリ)のこと。たくましく大地に根を張り、2度目の旬が最もおいしいと言われていることから、子ども世代の幸せのために、親の世代が懸命に生きるという意味がこめられている。
「ミナリ」は、3月19日から東京・TOHOシネマズシャンテほか全国公開。
Photo by Melissa Lukenbaugh, Courtesy of A24
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