実在したラブホの外観、室内をリアルに再現 波瑠主演「ホテルローヤル」場面写真公開
2020年9月10日 19:00

[映画.com ニュース]直木賞を受賞した桜木紫乃氏の自伝的小説を、「百円の恋」「全裸監督」の武正晴監督が波瑠主演で映画化した「ホテルローヤル」。このほど、物語の舞台であり、2012年まで実在した釧路のラブホテルの外観と内装、そして事務所を忠実に再現した場面写真と、原作者の桜木氏、武監督のコメントが公開された。
映画は、誰にも言えない秘密や孤独を抱えた人々が訪れるラブホテルと共に人生を歩む主人公が見つめてきた、切ない人間模様と人生の哀歓を描いた物語。舞台となった「ホテルローヤル」は2012年まで釧路に実在していたラブホテルである。このホテルを実家とする原作者・桜木紫乃は、これまで生まれ育った北海道を舞台に、その土地に暮らす男女の営みを静謐なタッチで書き続けた。父親が営んでいたラブホテルの名前がそのままタイトルとなった原作は、7編の短編で綴られ、2013年に第149回直木賞を受賞した。
映画では、美術スタッフが、桜木氏が描き起こしたラブホテルの見取り図と桜木氏働いていた時の日常をヒアリングしながら部屋や外観を制作。「撮影現場にお邪魔して、波瑠さん演じる雅代の部屋を見学した際に、『彼女の生い立ちから、持ち物を探し、追ってゆく』という美術さんの姿勢に頭が下がりました」と話す桜木。出来上がったホテルローヤルの世界観をみて、「ホテルの部屋も、そこを訪れた誰がどんな表情をするかまで計算されているセットでした。ホテルの部屋に用意されているものや販売グッズは、経営者が大真面目に取り組んで用意したものです。 『人間って滑稽で切ないよなぁ』という、小説で最も伝えたかったことが、部屋のデザインや小道具のひとつひとつから伝わって来ました」と語るほど、桜木の知るかつてのホテルローヤルがリアルに再現されていることがわかる。
「お好きなように作ってください」と懐の深さを見せた桜木氏に応えるように、本作を作りあげた武監督は「小説を読んで、明らかにひとつの部屋が軸になっているのかが分かったのてで、あの部屋てでの出来事かが全部繋かがっていることかが読み取れた時に、このホテル、そして部屋をもうひとつの主人公にてできないかと考えました。この部屋で起こる10年近くを描けたら、それはとても映画的だと」と、世界観を作り上げるうえで意識した点を語っている。
北海道の釧路湿原を背に建つ小さなラブホテル、ホテルローヤル。経営者家族の一人娘・雅代は美大受験に失敗し、ホテルの仕事を手伝うことに。アダルトグッズ会社の営業・宮川に淡い恋心を抱きながらも何も言い出せず、黙々と仕事をこなすだけの日々。そんな中、ホテルにはひとときの非日常を求めて様々な客が訪れる。ある日、ホテルの一室で心中事件が起こり、雅代たちはマスコミの標的となってしまう。松山ケンイチ、安田顕、余貴美子らが共演。NHK連続テレビ小説「エール」の清水友佳子が脚本を担当した。
「ホテルローヤル」は、11月13日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。
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