エール!
劇場公開日 2015年10月31日
解説
聴覚障害を持つ家族の中でただひとり耳の聞こえる少女が、歌手になる夢を家族に理解してもらおうと奮闘する姿を描いたフランス製ヒューマンドラマ。フランスの田舎町に暮らすベリエ家は、高校生の長女ポーラ以外の全員が聴覚障害者だったが、「家族はひとつ」 を合い言葉に明るく幸せな毎日を送っていた。ある日、ポーラは音楽教師からパリの音楽学校への進学を勧められる。しかしポーラの歌声を聴くことのできない家族は、彼女の才能を信じることができない。家族から猛反対を受けたポーラは、進学を諦めようとするが……。人気オーディション番組で注目された新人女優ルアンヌ・エメラが主人公ポーラ役で歌声を披露。共演は「しあわせの雨傘」のカリン・ビアール、「タンゴ・リブレ 君を想う」のフランソワ・ダミアン、「ゲンスブールと女たち」のエリック・エルモスニーノ。「ビッグ・ピクチャー 顔のない逃亡者」のエリック・ラルティゴが監督・脚本を手がけた。フランス映画祭2015で観客賞を受賞。
2014年製作/105分/G/フランス
原題:La famille Belier
配給:クロックワークス、アルバトロス・フィルム
スタッフ・キャスト
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2022年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
『コーダ あいのうた』を比べるためにもう一度観た。『コーダ』は何を変えて、何を変えていないのか確認しようと思ったのだが、根幹はほとんど同じだが、ディテールは結構違う。
『エール!』では主人公一家の仕事は酪農や農業だが、『コーダ』の方では漁業になっている。漁業にすることで船舶からの警告が聞こえないというシーンが生まれ、よりドラマティックな展開を生んでいたが、こちらの作品ではあのような命の危機を感じさせるシーンはなく、牧歌的な雰囲気が漂う。また、主人公の兄弟を弟から兄に変えている。姉が弟の面倒を見るのは普通だが、妹が兄の世話を焼くのは、長男のプライドにかかわるのでここでも緊張感が生まれる。フランス版の『エール!』はいい意味で、そういう緊張感が『コーダ』より少ないので、ほんわかしているのだが、これはこれで心地よい。クライマックスの感動はどちらも素晴らしく、改めてよく出来た作品だと思った。
2016年11月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
両親と弟が聴覚障害者で、家族で唯一健常者のミドルティーンの少女が歌の才能に目覚め、都会の音楽学校への進学を目指す。かなり奇をてらったような筋書きだが、ユーモアあふれるエピソードの数々と、それらに説得力を持たせる演技と演出のおかげで、作品の世界に引き込まれたまま最後まで興味が途切れない。
「最強のふたり」もそうだったように、障害者と健常者のギャップと支え合いをユーモア交え感動的に歌い上げるセンスは、フランス映画の伝統的な長所であり美点だと思う。
主演ルアンヌ・エメラのいかにもあか抜けないルックスと美声も作品にぴったり。また、ヒロインの快活な親友を演じたロクサーヌ・デュランは、最新作「エヴォリューション」でまったく別の顔を見せる。彼女の演技の振り幅にも感銘を受けた。
2022年5月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波
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自分は家族と共に生きていくもんだと思っていた主人公が自分の可能性を信じて殻を破って飛び立とうとするクライマックスがよかった
ここから逃げない、飛び立つだけ
作中では語りきれない苦悩があったからこその家族との絆
うまく話せない家族が立ち上がって感動を爆発させたシーンはグッときた
最後がどうなったとか蛇足がなくて笑って泣いて素敵なお話
ラストに家族みんなで抱擁してキスをする時にお母さんが娘の長い髪の毛を手にとってキスをしていて子供のすべてを愛している母親の愛を感じるシーンがとてもよかった
後半の展開はリトルミスサンシャインと少し似ていた
レディバードとも少し被る、どちらも大好きな作品
ワーゲン バスとルノーカングーどちらも幸福のイエローボディ
次はイエローにしようかな
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