「新藤兼人賞」金賞に村上浩康監督、プロデューサー賞は「新聞記者」河村光庸氏
2019年12月6日 18:00

[映画.com ニュース]日本映画の独立系製作会社で組織する協同組合日本映画製作者協会が選出する「新藤兼人賞2019」第24回授賞式が12月6日、都内で行われた。
独立プロの先駆者である故新藤兼人監督の名を冠し、有望な新人監督、傑出した活躍を見せたプロデューサーを顕彰。金賞はドキュメンタリー「東京干潟」「蟹の惑星」の村上浩康監督、銀賞は「メランコリック」の田中征爾監督、プロデューサー賞は「新聞記者」の河村光庸氏に贈られた。
「東京干潟」「蟹の惑星」は多摩川下流でそれぞれシジミ獲り、カニの観察をする人を4年間追い続けた作品。撮影から公開まで、ほぼ1人で手掛けた村上監督は「光栄と同時に身の引き締まる思い。いろいろな形の映画があるけれど、1人でなければ撮れなかった。プライバシーに分け入っていくため、1対1で向き合ったことで心を開いてくれていい人間関係がつくれた」と喜びをかみしめた。
ドキュメンタリー監督を志す以前の20歳の頃、新藤監督の「ある映画監督の生涯 溝口健二の記録」(1975)を見たそうで「溝口監督は一切登場しないのに、人間性、芸術観が立ち上がってくる。こんなこともできるのかと驚いた。そこで将来進む道の種をまかれていたのかもしれません。新藤監督を目指すのはおこがましいですが、100歳でドキュメンタリーを撮った人はいないので、そこを目指したい」と新たな意欲。両作品は12月21~28日にポレポレ東中野でのアンコール上映が決定した。
「メランコリック」は、バイト先の銭湯が殺人の遺体処理に使われていたことから事件に巻き込まれていくサスペンス・コメディ。田中監督は、「主演の皆川暢二の呼びかけで、磯崎義知と同い年の3人でゼロベースから作り上げた。かなり反省もあるので、もっと面白い映画を作っていければと思う」と抱負を述べた。
1人の新聞記者を通してメディアと権力の対じに迫った「新聞記者」。河村氏は、同時進行で同じテーマの「i 新聞記者ドキュメント」も手掛けており、「今の社会に蔓延しているリスクマネジメント、コストパフォーマンス、コンプライアンスを徹底的に無視した映画を作りたかった。圧力はビックリするほどなく、ネットでも騒がれなかった。反骨の人である新藤兼人監督を記念した賞は大変光栄」と満足げに話していた。
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