i 新聞記者ドキュメント

劇場公開日:2019年11月15日

解説・あらすじ

映画「新聞記者」の原案者としても話題を集めた東京新聞社会部記者・望月衣塑子を追った社会派ドキュメンタリー。オウム真理教を題材にした「A」「A2」、佐村河内守を題材にした「FAKE」などを手がけた森達也監督が、新聞記者としての取材活動を展開する望月の姿を通して、日本の報道の問題点、日本の社会全体が抱えている同調圧力や忖度の実態に肉迫していく。2019年・第32回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門に出品され、同部門の作品賞を受賞した。

2019年製作/113分/G/日本
配給:スターサンズ
劇場公開日:2019年11月15日

スタッフ・キャスト

監督
森達也
企画
河村光庸
製作
河村光庸
エクゼクティブプロデューサー
河村光庸
プロデューサー
飯田雅裕
石山成人
アソシエイトプロデューサー
塩沢葉子
上尾歩
監督補
小松原茂幸
撮影
小松原茂幸
森達也
編集
鈴尾啓太
音楽
MARTIN
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(C)2019「i 新聞記者ドキュメント」

映画レビュー

4.0虚数としての民主主義

2019年11月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

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共感した! 10件)
マユキ

3.5記者クラブに阻まれる森監督

2019年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

劇映画の方はいまいちのれなかった。『新聞記者』というタイトルなのに、主人公の記者が自分で情報を取ってこれない。内調のリークに頼りっきりでそれで本当に権力の監視としての役割を果たせるのかと心配になった。ジャーナリストを描いた作品の醍醐味は、やはり記者が足で情報を稼いで、点と点をつないで真実にたどり着くというプロセスにあるのではないか。
その点、このドキュメンタリーの主人公、望月氏はアクティブに全国を駆け巡り、自らの力で情報を稼いでくる。現場で見て、聞いた実態を官房長官に質問という形でぶつけているのだ。劇映画の方もそういう姿をもっと描いてほしかった。
本作は、そんな望月記者の官邸との戦いと平行して、記者クラブの壁と戦う森監督の姿も映し出す。望月氏は官房長官の壁に阻まれるが、森監督はその手前の記者クラブの壁に阻まれる。こういう二重構造をしっかり見せるのは上手い。単なる政権批判にとどまらず、メディアの構造問題も見事に浮き彫りにしている。

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杉本穂高

4.0エネルギッシュな新聞記者

2025年7月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

驚く

東京新聞の望月衣塑子記者を題材とした森達也監督によるドキュメンタリー映画。同年に公開された劇映画『新聞記者』のプロデューサーが同時企画した作品だそうだ。

菅官房長官(当時)の記者会見で舌鋒鋭く迫って一躍有名になった望月記者だが、社会部の遊軍で政治部の記者ではないらしい。だから政治記者の慣例みたいなものに縛られず、記者クラブ的な馴れ合いにも与せず切り込んでいけるんだな。このあたり、かつての本多勝一や筑紫哲也(政治部出身だが)に通じるところがあるような気がする。もちろん本人の資質や性格によるところも大だろうし、記者として当たり前の仕事をしてるだけでもあるんだろうが、そういう人が浮き上がってしまうっていうのがなんとも。あと望月さんは悪い意味での女性的な湿っぽさがない。メソメソしたり涙を見せたりしないのだ。

辺野古基地移設問題、伊藤詩織さん事件、森友・加計問題、宮古島自衛隊弾薬基地建設などを取材・追及するエネルギッシュでパワフルな望月の記者活動を撮影しつつ、ある意味それを狂言回しとして日本の政治状況、メディア状況、社会状況を描き出したドキュメンタリー映画でもあった。伊藤詩織、籠池夫妻、前川喜平、金平茂紀なども次々登場していて、その度に、おお、となった。

しかしまあ菅官房長官とその報道官の望月記者に対する質問妨害はひどい。完全に狙い打ちの低レベルな嫌がらせだ。官邸前の公道でも望月記者と森監督だけがなぜか警察に度々通行を止められたり、カメラ撮影をやめさせられたりしてる。しかし結局はこれは我々1人1人が考えなければならない日本社会全体の問題なのだろう。

同時になんというかエンターテイメント映画にもなっていて、単純に映画としてもとても面白かった。パワフルな映画だ。ラストでタイトルがなぜ『i』なのかの意味がわかって、なるほどそういうことかと感心した。

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バラージ

4.0『政府は国民を馬鹿だと思っている』がだいたい正しい?

2024年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

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トダー・オートマタ