山田孝之、シングルファーザー役に初挑戦! 重松清「ステップ」映画化決定
2019年11月20日 07:00

[映画.com ニュース]俳優の山田孝之が、重松清氏の人気小説を映画化する「ステップ」に主演し、シングルファーザー役に初挑戦することがわかった。2020年4月3日に全国公開される同作には、國村隼、余貴美子、広末涼子、伊藤沙莉、川栄李奈らが結集。「虹色デイズ」「大人ドロップ」の飯塚健監督がメガホンをとっている。
累計発行部数8万5000部を超える「ステップ」(中公文庫刊)は、結婚3年目、30歳の若さで妻に先立たれた主人公・健一とその娘・美紀が、彼らを取り巻く人たちとの交流の中で成長していく姿を描いた作品。亡き妻を想い続け、不器用ながらも一歩一歩、ゆっくりと歩んでいく“のこされた人”の10年間の足跡を映し出す。
健一役の山田は「健一を演じた1カ月間は、亡くなった奥さんの存在がいつも心の中にあって、そばに感じていたので、本当に大変な時間でした」と振り返る。「健一は、悩み、努力しながら生きていく、どこにでもいる普通の男です。こんな時、奥さんがいてくれたらどうしただろうとか、もう少し辛くなかったのではないだろうかとか、だけど見守ってくれているから、一人じゃないと言い聞かせてみたり、でも実際一人だし…ということの繰り返し。そんな健一の目の前に起きる出来事を、自分なりに素直に受け止め、行動して、必死に生きていこうと思いました。そうすれば、この映画を見た人を少しでも励ましたりできるのではないかと思っています」と語っている。

飯塚監督は「本屋で手にしたその日のうちに、夜通し読み続け、幾度となく涙した。その数日後には、脚本を書き殴った。ほとんど衝動だった。が、葛藤もした。大が付くほど、重松さんのファンだったから。迂闊に映画になどするべきじゃない。一ファンのままでいた方が幸せだ…それでも脚本を送らせて頂いたのは、『どうしても映画にしたい』という気持ちが勝ったからだ。返答は驚くほど早かった。すぐに読んで下さり、まだ粗い初稿だったにも関わらず、映画化の快諾を頂いた」という10年前の出来事を明かす。「つまり念願の企画が、多くの力添えを頂き、実現に至りました。40代初めての監督作品です。主演は一人しか居ないと思いました」と話し、「荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE」「REPLAY & DESTROY」以来、山田と3度目のタッグを組むことになったようだ。
一方、重松氏は「長いタイムスパンのお話だけに、実写化は無理だろうと思っていました」と感じていたようだ。「でも、パパを演じてくださるのが山田孝之さんだと聞いて、『おおっ!』とガッツポーズをつくりました。そのグッと握った拳は、クランクアップ後のいまもなお、そのままです。いや、さらに力がこもって、気がつくとVサインに変わっていたりして」とコメントを寄せている。
主演・山田を支えるキャストの役どころは、國村と余が健一の義父母役、広末が健一が悩みを相談する同僚役、伊藤が保育園の先生役、川栄が亡き妻・朋子の面影があるカフェの店員役として参加。健一の娘・美紀役は、オーディションで選ばれた中野翠咲ちゃん、白鳥玉季ちゃん、田中里念ちゃんが2~12歳までの3つの年代を演じ分け、岩松了、日高七海、角田晃広、片岡礼子も出演している。撮影は、今年5月に約1カ月間をかけ、都内近郊を中心に千葉や静岡などで行われた。
「ステップ」は、20年4月3日から全国公開。
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