ゲイリー・オールドマンがデビッド・フィンチャー新作で主演
2019年7月29日 11:00
[映画.com ニュース]英名優ゲイリー・オールドマンがデビッド・フィンチャー監督の新作映画「Mank(原題)」で主演を務めることが明らかになったと、米Deadlineが報じている。
同作は、オーソン・ウェルズ主演・監督の傑作「市民ケーン」を、ウェルズと共同で執筆した脚本家ハーマン・J・マンキウィッツの伝記映画。Neflixのオリジナル映画として製作される。
「Mank(原題)」は、奇才フィンチャー監督にとって念願のプロジェクトとして知られる。実父ハワード・フィンチャーが脚本を執筆した同作は、もともとは監督第3作「ゲーム」(97)の次の監督作として準備されていた。一時期は、マンキウィッツ役をケビン・スペイシーが演じることになっていたが、モノクロ映画として製作したいというフィンチャー監督の要望をスタジオ側が拒否したため、頓挫していた。
ゲイリー・オールドマンが演じることになるハーマン・J・マンキウィッツは、シカゴ・トリビューン紙のベルリン特派員、ニューヨーク・タイムズ紙やニューヨーカー紙の演劇評論家を経て、ハリウッドの脚本家になった経歴の持ち主。「紳士は金髪がお好き」(28)や「成金ボーイ ニューヨークへ行く」(31)、「ある夜の特ダネ」(35)、「オズの魔法使」(39・クレジット表記なし)、「打撃王」(42)といった作品を手がけ、人気脚本家として活躍。しかし、「市民ケーン」の脚本のクレジットをめぐり、オーソン・ウェルズと対立したことで知られている。
ちなみに、デビッド・フィンチャー監督の父ハワード・フィンチャーは、米LIFE誌の支局長を務めた人物で、2003年に他界している。本作にゴーサインを出したNetflixは、フィンチャー監督が製作総指揮を務める「ハウス・オブ・カード 陰謀の階段」「マインドハンター」「ラブ、デス&ロボット」などを手がけており、関係が深い。「Mank(原題)」もフィンチャー監督の要望通り、モノクロ映画として製作される。
一方、「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」でアカデミー賞主演男優賞に輝いたオールドマンは、パナマ文書を題材にしたスティーブン・ソダーバーグ監督作「The Laundromat(原題)」への出演を終えたばかり。同作もNetflixのオリジナル映画である。
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