YOSHI&菅田将暉&仲野太賀が“生と死の狭間”を駆け抜ける「タロウのバカ」本予告公開
2019年7月12日 10:00
[映画.com ニュース] 大森立嗣監督の最新作「タロウのバカ」の本予告とメインビジュアルが、このほどお披露目された。世界的ファッションブランドのモデルとしても活躍する注目の新人YOSHI、「アルキメデスの大戦」(7月26日公開)、「糸」(20年公開)が控える菅田将暉、6月に芸名を改めた仲野太賀が“社会からはじき出された3人の少年”を卓越した演技力で体現している。
「日日是好日」「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」の大森監督が、15年あまり温め続けてきた自身の脚本を実写化したオリジナル作品。タロウ(YOSHI)は生まれてから一度も学校に行ったことがなく、自分の年齢すらも知らない少年。母親、家族、社会、誰からも振り向かれなかったが、それでも自由に生きていた。そんな日々を送っていたタロウは、年上の少年エージ(菅田)とスギオ(太賀)と出会い、初めて“世界”を知ることになる。
本予告では、タロウ、エージ、スギオのバックグラウンドが明らかになる。タロウは、母親の恵子(豊田エリー)から相手にされず、都心と郊外の中間にぽっかりと空いたような川沿いの町を野生動物のようにうろつく日々を過ごしていた。柔道のスポーツ推薦で高校に進学したものの、膝を壊して周囲の期待を裏切ったエージは、顧問の教師から「社会のすみっこで生きてけ!」と罵られて自暴自棄に。ごく普通の中流家庭で育ったスギオは、ネットで出会った男たちに体を売っている洋子(植田紗々)に一方的な思いを寄せているようで「売りなんか、やめろよ!」と怒声を浴びせる場面もとらえている。
少年3人の日々を大きく変えることになるのは、偶然手に入れた一丁の拳銃。予告編の終盤では「生と死の狭間を駆け抜ける 純粋で過激な問題作」のテロップとともに、“3人の暴走”をとらえた衝撃的なカットが連なっていく。タロウは女性に拳銃をつかませて「撃てよ! 撃てよ!」とわめきちらし、エージは金属棒で何者かを思い切り、殴りつける。厳しい現実と向き合うタロウたちの姿に、インドの弦楽器「シタール」を使用した、音楽家・大友良英による劇伴が重なっていく。
メインビジュアルは、2月20日に発表された第1弾ティザービジュアルの“覆面を外した”タロウ、エージ、スギオの姿を写し出したもの。キャッチコピーには、本予告のラストに提示される「3人が世界のすべてだった」という言葉が使用されている。
「タロウのバカ」は、9月6日から東京・テアトル新宿ほか全国公開。R15+指定。