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毎熊克哉、母校に凱旋!裏方から俳優になろうと思ったきっかけを明かす

2019年4月28日 21:00

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水谷豊の監督第2作に出演した毎熊克哉(右)と撮影監督の会田正裕
水谷豊の監督第2作に出演した毎熊克哉(右)と撮影監督の会田正裕

[映画.com ニュース]俳優の毎熊克哉が4月28日、自身の母校である西葛西の東京映画・俳優&放送芸術専門学校(旧・東京フィルムセンター映画・俳優専門学校)で行われた映画「轢き逃げ 最高の最悪な日」ティーチインイベントに、撮影監督の会田正裕とともに出席した。

俳優の水谷豊の監督第2作で脚本、出演も兼ねた映画「轢き逃げ 最高の最悪な日」に出演する毎熊は、2015年のインディーズ映画「ケンとカズ」で注目を集め、2018年は10本を超える作品に出演。さらにはNHK朝の連続テレビ小説「まんぷく」などにも出演を果たすなど、注目を集めている俳優だ。今回の試写会に集まったのは、同校に通う1年生を中心とした毎熊の後輩たち。彼らの前に立ち、「ここに通っていた時はうだつの上がらない学生だったんで、まさか役者をやって。こういう形でここに来ているのは感慨深いなというか。続けてきて良かったなと思います」としみじみと語る毎熊。

「最初は映画を作るイコール監督かなと、安易な感じで入学したんですけど、映画をやるなら撮影のことが分かった方がいいだろうと思って、撮影・照明のコースに入ったんです。そうしたら隣で監督の授業をやっていて。楽しそうだなと思って、そちらをフラフラしていました」と振り返る通り、学生時代は俳優志望ではなく、映画スタッフ志望だったという。「最初は自分で書いたものを俳優専攻の同期に演じてもらったりしていました。でも自分の頭の中ではこういうお芝居をしてほしいというのがあるんですけど、それがなかなか伝わらなくて。自分でやった方が早いなと思うようになった。それでお芝居とはなんぞやというのが気になって、それで役者をやっていこうかなと思うようになった、という感じですかね」。

そんな毎熊の人柄を、撮影監督の会田は「とにかく性格がいいんで、現場のスタッフからは熊ちゃんと呼ばれて愛されていました。だからスタッフも、彼が演じる役を輝かせようと思ってもらえるから、役者としても非常に得するんじゃないかな」と明かす。

そして学生からは「毎熊さんのようにいろんな役を演じられる役者になるためには、この三年間で何を学んだらいい?」という質問も。それには「僕もまだそれを探している途中なんですが」と前置きしつつも、「いろんなことをやるしかない。やったことがないことの方が多いじゃないですか。やったことがないことをやるチャンスがあるなら、やってみた方がいい。それは犯罪を犯すとかそういうことではないですが、可能な限りいろんな感情を知った方がいい。わざわざ嫌いなヤツに電話して飲みに行くでもいいと思います。嫌いなヤツと飲みに行くってどんな感じなんだろうって思うじゃないですか。そういうところからしか、自分の感覚って広がらないんだろうなと思います。1年生なら、まだ真剣に遊ぶチャンスがある。今のうちに映画を撮りまくって。芝居をやりまくって。遊びまくって。その中に将来の戦友ができるかもしれない。だから楽しく遊んでほしいなと思います」とアドバイス。

さらに会田からも「僕が20代の頃は働き方改革というのがなかったんで、がむしゃらに働いた。師匠からも、練習で身につく技術は早く身につけた方がいいぞと言われた。職人はみんな練習をしますよね。僕もがむしゃらに練習したんで、30代、40代になってから、何度、20代の自分に感謝したことか。これは監督である水谷さんに、十何年か前に言われたことなんですが、自分に出来ることをやるという、当たり前の努力をするということは、自分に負けないこと。サボりたい気持ちとも戦って努力すること。それは20代にしか出来ないことなんで。20代の自分にお礼を言える日がいつかくると信じて頑張ってほしいなと思います」とメッセージを送った。

映画「轢き逃げ 最高の最悪な日」は、5月10日より全国公開。

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