「ふたりの女王」音楽を手掛けた巨匠マックス・リヒター、ピアノ演奏で観客を魅了
2019年3月7日 22:00

[映画.com ニュース] シアーシャ・ローナンとマーゴット・ロビーが共演した歴史劇「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」の音楽を担当した、作曲家でピアニストのマックス・リヒターのショーケースが3月7日に都内で行われた。リヒターは「American Contemporary Music Ensemble」のメンバーとともに、映画「シャッター アイランド」「メッセージ」に使われた「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」を含む全7曲を披露し、観客を魅了した。
スコットランド女王メアリー・スチュアート(ローナン)とイングランド女王エリザベス1世(ロビー)の波乱に満ちた人生を描く本作。16歳でフランス王妃となりながら、18歳で未亡人となったメアリーは、故郷スコットランドへ帰国し再び王位の座に就く。隣国イングランドの王位継承権を主張し、エリザベス1世の権力を脅かすメアリー。一方エリザベスは、結婚と出産を経験し、若く自信にあふれたメアリーに複雑な思いを抱いていた。
日本公演のため来日したリヒターは、世界最古のクラシックレーベル「ドイツ・グラモフォン」をけん引。従来のクラシック理論をベースにしながらも、様々なジャンルの音楽を取り込んだ自身のスタイルを「ポスト・クラシカル」と表現し、その用語は広く音楽の分野で定着している。「戦場でワルツを」「女神の見えざる手」など数多くの映画音楽を手掛けるほか、8時間以上もある楽曲「Sleep」を夜通し演奏し、観客は座席ではなくベッドで鑑賞するという革新的な取り組みにも挑戦している。
演奏後のトークショーで、映画が大好きだと明かしたリヒター。本作を「男性社会の中で隔離された、2人の孤独な女王の物語」と語り、「女性の声を中心に置いて、曲中のパーカッションや、低音を奏でる楽器は男性社会を表現しています」と解説した。映画音楽は作品とのコラボレーションが重要だという点を強調し、披露した「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」と映画「メッセージ」を例に挙げ、「もともと音楽が反戦をテーマにしていたので、半暴力を描いていた映画での使用を許可しました」と明かす。さらに、「今はブラッド・ピットが出演する映画の音楽を作っています」と、観客の期待をあおった。
「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」は、3月15日から東京のTOHOシネマズシャンテ、Bunkamura ル・シネマほか全国で公開。
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