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【第91回アカデミー賞総括】「ボヘミアン・ラプソディ」最多4冠 3作品が3冠の激戦

2019年2月25日 14:18

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「グリーンブック」が作品賞を受賞
「グリーンブック」が作品賞を受賞
Photo by Kevin Winter/Getty Images

[映画.com ニュース]第91回アカデミー賞授賞式が2月24日(現地時間)、米ハリウッドのドルビー・シアターで開催され、「グリーンブック」が作品賞を受賞し、幕を閉じた。最多4部門で栄冠を手にしたのは、日本でも大ヒットを記録している「ボヘミアン・ラプソディ」で、主演男優賞、編集賞、録音賞、音響編集賞を制した。

ボヘミアン・ラプソディ」に続いて3部門に輝いたのは、「グリーンブック」(作品賞、助演男優賞、脚本賞)、「ROMA ローマ」(監督賞、撮影賞、外国語映画賞)、「ブラックパンサー」(作曲賞、美術賞、衣装デザイン賞)の3作品。「ROMA ローマ」のアルフォンソ・キュアロン監督は3度にわたり登壇し、監督賞受賞で登壇した際はプレゼンターを務めた盟友ギレルモ・デル・トロと熱い抱擁を交わし、喜びのスピーチを展開した。

ほか、場内から喝さいを浴びたのは、「ブラック・クランズマン」でチャーリー・ワクテルデビッド・ラビノウィッツケビン・ウィルモットと共に脚色賞に輝いたスパイク・リー。初めての戴冠に喜びを爆発させ、プレゼンターとして登壇していたサミュエル・L・ジャクソンに飛びつくなど、感無量の面持ちだった。また、「ああ、ストレスがたまるわ」とこぼしたのは、主演女優賞を獲得したオリビア・コールマン。涙ながらに共演した女優陣への感謝の気持ちを口にし、同賞を争った「アリー スター誕生」のレディー・ガガとは「ありがとう!」と投げキッスの応酬で場内を沸かせた。

なお、Netflix作品の躍進も見逃すことができない。短編ドキュメンタリー賞を受賞した「ピリオド 羽ばたく女性たち」も同社作品のため、賞レースを牽引してきた「ROMA ローマ」と合わせて4部門を制したことになる。

近年の授賞式は、何かと波乱含み。2017年の第89回授賞式では、作品賞発表時の手違いにより主演女優賞(「ラ・ラ・ランド」)のエマ・ストーン)の名前が刻印された封筒がプレゼンターに手渡されたことで、一旦は「ラ・ラ・ランド」の名前が呼ばれ、直後に「ムーンライト」に訂正されるなど、大混乱の幕切れとなったことは記憶に新しい。昨年の第90回授賞式では、社会問題にまで発展した大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインのセクハラ問題が大きく取り沙汰された。また、主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドがスピーチの途中で、場内にいる全ての女性ノミニーへ起立を呼びかけ、大きな喝さいを浴びた。

今年は、「人気映画」部門を新設すると発表しながら多方面からの批判を受け見送りになった。さらに、司会を務めるはずだったケビン・ハートが、過去の不適切なツイートを理由に辞退。授賞式の時間短縮を理由に4部門(撮影賞、編集賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、短編映画賞)をCM中に発表するとした発表には、多くの監督、俳優から猛反発を受け、映画芸術科学アカデミーは即座に取り下げた。だがこの日のオープニングでは、「クイーン+アダム・ランバート」の生演奏を実現させたほか、例年と比べると授賞式の時間短縮にも成功した。

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