アカデミー賞助演女優賞候補レジーナ・キング、「ムーンライト」監督との仕事に「驚かされた」
2019年1月23日 19:00
[映画.com ニュース] 「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督最新作「ビール・ストリートの恋人たち」に出演し、第91回アカデミー賞助演女優賞にノミネートしたレジーナ・キングのインタビュー映像が公開された。
本作の舞台となるのは、1970年代の米ニューヨーク。幼い頃から共に育ち、強いきずなで結ばれた19歳のティッシュ(キキ・レイン)と22歳の恋人ファニー(ステファン・ジェームズ)。幸せな日々を送っていたある日、ファニーが無実の罪で逮捕されてしまう。ティッシュと家族はファニーを助け出そうと奔走するが、さまざまな困難が待ち受けていた。。第91回アカデミー賞では、助演女優賞のほか、脚色賞、作曲賞の3部門にノミネートされた。
キングは、ファニーとの間に子どもを授かった主人公ティッシュの母シャロンを演じている。娘のため、産まれてくる新しい命のため、無実の罪で投獄されたファニーの真実を晴らそうと奔走するという役どころだ。
私生活でも、息子との時間を大切にするため、映画を一時期離れドラマシリーズに活躍の場を絞るなど、シャロンと重なる母の顔を持つキング。「シャロンはとても強い女性。歌手だったから、高校以降の教育は受けていないと思うわ。歌手として道を切り開こうとしたけれど、多くの人々と同じようにうまくいかなかった。そして旦那であるジョーゼフと出会ったの。2人は恋に落ち彼は立派な仕事をしてるけれど、彼女はさまざまな仕事をして家計を助けてるわ。それにお互い愛し合っている。幸せな家族よ」と、役柄を独自に分析し、深く掘り下げて演じたことを明かしている。
さらに、「シャロンは多くの経験をし、ストレスが母体に悪影響だとも知っている。だから、彼女が持つ強さを全面に出して行動に移し、必死に娘を守ろうとするのよ」と必死に行動するシャロンの思いを代弁する。
脚本も執筆したジェンキング監督との仕事については「どのセリフを小説から直接抜き出すのか、一語一句使うのかを取捨選択する。また、どの場面を長めに広げて展開させるのか、どの場面を映画の中では省くのかを決めていく。彼の脚本と原作を比べるととても似ていて驚かされるわ」と振り返り、「面白いことに、衣装や髪の毛や化粧について話していると、原作に書かれていたのか脚本だったのか混乱するの。彼の脚本は素晴らしい出来だった。今まで見たことがないわ」と手腕を絶賛した。
「ビール・ストリートの恋人たち」は、2月22日から全国公開。