園子温監督「愛なき森で叫べ」2019年にNetflixで配信 椎名桔平×満島真之介×でんでん出演
2018年10月2日 06:00

[映画.com ニュース] 日本を代表する鬼才・園子温監督が、オンラインストリーミングサービス「Netflix」でオリジナルシリーズ「愛なき森で叫べ」を制作することがわかった。椎名桔平が主演を務め、満島真之介、でんでんが共演する。
「恋の罪」「冷たい熱帯魚」などで実際の猟奇殺人事件にフォーカスを当て、善悪の狭間でうごめく人間の心理を描いてきた園監督。今作でも実際の事件をもとに、平凡な人々が被害者、また加害者となる様子を通して人間社会に鋭く切り込む。「愛のむきだし」「ヒミズ」などで世界の映画賞を受賞し、海外にも多くのファンを抱える園監督は、自身もNetflixユーザーであることを明かした上で「残酷でありながらもロマンティックな、全く新しい愛の物語をお届けします」とメッセージを託した。
主人公・村田丈を演じるのは、「新宿スワンII」で園監督とタッグを組んだ椎名。表面上は明るく快活だが、実際は他者を精神的に支配し、金を搾り取り、残虐な犯行に走らせる冷酷な先天的犯罪者という役どころだ。椎名は「村田丈は、詐欺師的な側面があってか、膨大なセリフ量が伴います。しかも村田は、その時々で別人格のような人間になるので、本来の村田をしっかりと意識しながら多様な村田を演じなければならない。これまでにないほど手強い役だと実感しています」と意気込む。また園監督の印象を「ひたすらに映画を愛し、映画が持っている可能性を追い続けている人」と表現し、「役者に『役をリアルに生きているかどうか』を投げかけてきます。わずかな躊躇も見逃しません」とタフな現場の様子を明かした。
進境著しい満島は、「何かでかいことをしたい」と上京し、自主映画サークルの仲間たちと猟奇的な事件に巻き込まれる若者・シン役に扮する。「園監督から、『一緒に世界でやろう』と言われて覚悟を決めましたし、未来が見える、希望に満ちあふれた気持ちになりました」と喜びを語った。園監督作品常連のでんでんは、強烈な犯罪者を演じた「冷たい熱帯魚」とは対照的に、村田に苦しめられる娘の父親役を務める。「台本を読む前からこれは難しいぞと感じた。難しいほどにやりがいも大きい。どのような被害者になるか、自分自身に興味がある」と作品への期待をにじませた。
「愛なき森で叫べ」は、2019年に「Netflix」で、全世界190カ国へ配信される。
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