樹木希林さん死去 最期は家族がみとる
2018年9月16日 23:35

[映画.com ニュース] 映画、テレビ、CMと幅広く活躍した女優の樹木希林(きき・きりん、本名内田啓子)さんが9月15日午前2時45分、東京都渋谷区の自宅で死去した。75歳。東京都出身。最期は本木雅弘・内田也哉子の娘夫妻ら家族がみとり、16日に近親者のみで仮通夜が営まれた。
希林さんは8月13日に友人宅で転倒し、左大腿骨を骨折。同月30日にイベントに出演した本木が、入院中に一時危篤状態に陥っていたことを明かした。今月4日に行われた出演映画「日日是好日」のプレミアム試写会も欠席し、直筆でのコメントを寄せていた。
高校卒業後の1961年に文学座研究所に1期生として入所。同期には小川真由美、草野大悟、寺田農、岸田森がいた。「悠木千帆」の芸名で65年に正座員となったが、翌66年に退団。その前の64年にTBSのドラマ「七人の孫」でテレビに初出演して以降、演出家の久世光彦氏と組み、「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」などで抜群の個性を発揮した。
映画では、66年「殿方御用心」でデビューして以降、年間に2、3本とコンスタントに出演し、名脇役としての地位を確立。2000年以降は、05年「歩いても 歩いても」でブルーリボン賞、キネ旬ベスト・テンなどの助演女優賞、カンヌ映画祭のコンペティション部門に出品された15年「あん」では山路ふみ子映画賞女優賞など、映画賞の常連となった。
一方、この十数年は病との闘いだった。03年に網膜剥離で左目の視力を失い、05年には乳がんで右乳房を全摘出。一時は完治したが、13年に転移が見つかり「全身がん」と明かしていた。
告別式は、9月30日午前10時から光林寺(東京都港区南麻布4-11-25)で営まれる。
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