藤竜也と中国人俳優のダブル主演作が、第43回トロント映画祭へ
2018年8月22日 09:00

[映画.com ニュース]中国の映画界で活躍する俳優ルー・ユーライと日本が誇る名優藤竜也を主演に迎え、日本、中国の国際共同製作で製作された映画「コンプリシティ(英題)」が、9月6日(現地時間)から開催される第43回トロント国際映画祭、ディスカバリー部門に正式出品されることがわかった。
近浦啓監督の長編デビュー作。技能実習生制度、外国人の不法滞在などの社会問題と、異国の地でもがきながら生きていく一人の若者の姿を普遍的な物語として描いた。近浦監督は、短編映画「SIGNATURE」が昨年の同映画祭の短編映画部門にノミネートされており、今回が2度目の出品となる。昨年、関東近郊、山形県、中国河南省で撮影された。赤坂沙世、松本紀保が共演。
トロント国際映画祭はアカデミー賞の前哨戦として注目される北米最大の映画祭で、第43回の今年は、日本人監督の長編映画では「COMPLICITY(英題)」の他、ペシャルプレゼンテーション部門で「万引き家族」(是枝裕和監督)、「Vision」(河瀬直美監督)、マスターズ部門で「斬、」(塚本晋也監督)、コンテンポラリー・ワールド・シネマ部門で「寝ても覚めても」(濱口竜介監督)の計5作品が上映される。
中国から技能実習生として日本に働きに来たチェン・リャンは、研修先企業から失踪し、不法滞在の身となる。故郷の母に真実を告げられず、研修を続けていると偽りながら、斡旋される窃盗に手を染めていた。そんな中、ひょんなことから他人になりすまして山形の小さな蕎麦屋に住み込みで働き始めることに。厳格な店主・弘と娘の香織がきりもりする蕎麦屋で弘に怒鳴られながらも出前をこなす日々。ある日、チェンリャンは、出前先のアトリエで葉月という女性に出会う。
「コンプリシティ(英題)」は2019年劇場公開予定。
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