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津川雅彦さん死去、78歳 愛妻・朝丘雪路さんを追うように

2018年8月8日 12:00

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8月4日に死去した津川雅彦さん
8月4日に死去した津川雅彦さん

[映画.com ニュース] 映画「狂った果実」や、「マルサの女」などの伊丹十三監督作品、NHK大河ドラマ「葵 徳川三代」などに出演、映画監督としても活躍した俳優の津川雅彦(つがわ・まさひこ、本名加藤雅彦=かとう・かずひこ)さんが、8月4日午後5時45分、心不全のため都内の病院で死去した。78歳だった。京都府出身。本人の遺志により、葬儀は7日に近親者のみで済ませた。

今年4月27日に妻の朝丘雪路さん(享年82)が亡くなったばかり。関係者によれば、最後の仕事は来年2月放送予定のドラマ。一人娘で女優の真由子は両親を相次いで失い大きなショックを受けているという。後日、両親のお別れ会を開くことで調整が進められている。

芸能一家に生まれた津川さんは、子役として数本の映画に出演した後、石原裕次郎さんの弟役を探していた原作者の石原慎太郎氏に請われ、1956年の日活映画「狂った果実」で本格デビューし、一躍スターとなった。人気絶頂期に松竹に移籍したがヒット作に恵まれず、その後、テレビに活動の場を広げたが自身の不倫疑惑もあり仕事が激減。そんな折、朝日放送の旧知のディレクターに誘われ、72年「必殺仕掛人」に悪役でゲスト出演。正統派二枚目スターの看板をかなぐり捨てる熱演が評判となり、再浮上のきっかけをつかんだ。

その後、伊丹監督のデビュー作となった84年「お葬式」から常連となり、86年「ひとひらの雪」などでは色気のある中年男性の悲哀を見事に表現した。「プライド 運命の瞬間」の東条英機ら歴史上の人物を演じることも多く、特に徳川家康は「葵 徳川三代」をはじめ実に5回も演じた。

兄の故長門裕之さんとはデビュー当時から比較されライバル視されていたが、津川さんが82年「マノン」でブルーリボン賞助演男優賞を受賞。長門さんがその実力を認め、その後は「八代将軍吉宗」などで共演している。2006年には日本映画の父とされる祖父・牧野省三監督の姓を冠した「マキノ雅彦」名義で「寝ずの番」で監督デビュー。その後も「次郎長三国志」、「旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ」を送り出した。

朝丘さんとは大恋愛の末、73年に結婚。おしどり夫婦として知られ、プレイボーイとしても鳴らした津川さんが97年に不倫が報じられた際には、朝丘さんが「私は空気のような存在。もっと遊んでくれればいい」と大胆発言をして話題となった。津川さんが経営する玩具・絵本販売店「グランパパ」が6億円の負債を抱えた時も、朝丘さんが自身名義の自宅を売却して返済に充てる内助の功を見せた。

その朝丘さんが、5年前にアルツハイマー型認知症を患い、3年前からは施設から自宅に引き取り献身的な介護を続けてきた。朝丘さんの悲報が明らかになったことを受け、5月20日に会見。「彼女を残すよりはいい結果になった」と悼み、何度も感謝の言葉を送った。

だが、自身も昨年秋にかかった肺炎の影響で酸素吸入器のチューブを鼻につけ、体調については「大丈夫じゃないね。こんな格好をして大丈夫と言ったらウソになる」と弱気な一面も見せていた。この日が公の場での最後の姿となり、愛妻を追うように日本映画界を代表する役者がまた1人、天国に召された。

06年に紫綬褒章、12年に旭日小綬章を受章している。

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