狂った果実(1956)

劇場公開日:

解説

大人の世界に反抗する若い世代のモラルを描いた「太陽の季節」姉妹篇。原作者石原慎太郎自ら脚色し、「狙われた男」についで中平康が監督、「続ただひとりの人」の峰重義が撮影を担当した。主な出演者は、「太陽の季節」に出演した新人石原裕次郎、「流離の岸」の北原三枝、「続ただひとりの人」の東谷暎子のほか岡田眞澄、藤代鮎子、長門裕之の弟津川雅彦など。原作者石原慎太郎が特別出演する。

1956年製作/86分/日本
配給:日活

ストーリー

滝島夏久の弟春次は、兄に似ぬ華著な四肢を持ち、まだあどけない“坊や”だった。女漁りの巧い夏久に比べて、春次は全然女を知らなかったが、或る日、逗子駅ですれ違った娘の瞳に、何故かドギマギして立ちすくんだ。その日の夕方、友人平沢のサマーハウスで兄弟は友人達とパーティを開く相談を決めた。皆夫々未知の女性を同伴することに決まると、春次は又もや先刻の娘の姿を思い出すのだった。翌々日ウォータースキーのレースで夏久と組んだ春次は、思いがけずも仰向けに泳いでいる例の娘天草恵梨に逢い、彼女を一色海岸まで送った。やがてパーティの当日、春次は洒落たカクテルドレスを着た恵梨を同伴して現われ、夏久達を驚かせた。パーティを抜け出た二人は車を駆って入江に走り、春次は生れて始めての接吻を恵梨に受けその体を固く抱きしめた。一週間後、夏久は横浜のナイトクラブで外国人と踊る恵梨の姿を見た。彼は春次に黙っていることを条件に、彼女と交渉を持つようになる。恵梨は春次の純情さを愛する一方、夏久の強靭な肉体にも惹かれていた。だが、やがて恵梨の心にあった兄弟への愛情の均衡も破れ、彼女は夏久の強制で春次との待ち合せを反古にした。平沢から恵梨と夏久に関する総ての出来事をぶちまけられた春次は、憑かれたようにモーターボートで二人の後を追った。早朝の海の上、春次は夏久と恵梨の乗ったヨットの周囲を乗り廻しながら、無表情に二人を眺めていた。夏久は耐えられなくなり思わず「止めろ、恵梨はお前の物だ」と叫ぶなり彼女を弟めがけて突きとばした。その瞬間舳先を向け直した春次のモーターボートは恵梨の背中を引き裂き、夏久を海中に叩き落してヨットを飛び越えた。白いセールに二人の血しぶきを残したヨットを残して、モーターボートは夏の太陽の下を、海の彼方へと疾走して行った。

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映画レビュー

3.0兄弟愛

2023年1月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2023年1月8日
映画 #狂った果実 (1956年)鑑賞

#石原慎太郎 が原作を書き始める段階で「映画化したい」という話があり、弟 #石原裕次郎 の主演を条件に承諾
弟役の #津川雅彦 も慎太郎が見つけてきて、彼でなければダメだと言ったそう
今なら、公私混同だなんだと言われそうだが、さすが慎太郎!

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とし

3.5裕次郎というより津川の映画

2022年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

石原裕次郎の映画というよりは津川雅彦の作品。
ほぼ素人同然の演技しかできない津川雅彦による童貞少年の怒りが焦点。
悪女役は北原三枝が上手くハマっていないのが残念。
裕次郎はいつもの裕次郎でした。
70点

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neonrg

3.516歳の津川雅彦が黙って怒り、兄さんと初体験相手を殺ってしまう狂気

2021年6月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

石原慎太郎原作、石原裕次郎に北原三枝、津川雅彦が主演。裕次郎の遊び人仲間として岡田真澄も登場。海に砂浜、ヨットにモーターボート、孤島で砂利の上で体を重ねる二人。懐かしい日活青春映画の匂い。

津川雅彦が見染めたお嬢さんは、実は外人の妻で、失われた時を戻すため津川雅彦と相引きを重ねる。それを知った兄裕次郎は、北原三枝に関係を迫り、夫の留守宅で関係を重ねる。外から二階へ窓から忍び込む裕次郎の姿がなかなか良い。

最後に兄達の関係を知った弟は夜中二人を追いかけて、そして。清くも正しくもないフランス映画の様なストーリーだが、武満徹と佐藤勝の音楽も相まって、かなり魅力的な映像であった。

中平康監督、あまり名前は残っていないが、他の監督作品も見てみたいと思った。

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Kazu Ann

4.0映倫はまだない

2021年6月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

不良の映画だから仕方ないけど、女性に対する無遠慮な発言が多い。「太陽の季節」でも感じたけど。でも、「太陽の季節」より面白かった。三角(実際は四角?)関係、謎めいたヒロイン、タイプの違う兄弟など、いろんな要素がきゅっと詰まっていて飽きさせない。

津川雅彦がまじめでウブな青年を演じているが、後年濃厚なベッドシーンをこなすようになるなんて、誰が想像できるだろうか。この映画では新人だけど、目が強い。ボートで兄のヨットを周回する時の目、最後外洋に向かっていく時の目、演技が拙くてもこの目が訴えかけてくる。

古い鎌倉駅や逗子駅など、当時の風景が懐かしい。

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ぷにゃぷにゃ
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