「ガレッジセール」ゴリが監督務めた映画「洗骨」モスクワ国際映画祭に出品決定!
2018年4月12日 17:00
[映画.com ニュース] 「ガレッジセール」のゴリが本名の照屋年之名義で監督した映画「洗骨」が、4月19~26日(現地時間)にロシアで開催される第40回モスクワ国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に出品されることがわかった。現地での舞台挨拶に出席する予定の照屋監督は、「映画祭の雰囲気を存分に味わい、何かを吸収して帰って来ます。日本で上映の時が来たらたくさんの方に見ていただきたいです!」とコメントを寄せている。
照屋監督が2016年に自ら主演・製作した短編「born、bone、墓音。」が原案の長編映画。照屋監督が脚本も兼ね、奥田瑛二を主演したほか、筒井道隆、水崎綾女、大島蓉子、坂本あきら、鈴木Q太郎、筒井真理子らが共演している。1度土葬や風葬した遺体の骨を海水や酒などで洗い、再度埋葬する“洗骨”を通じ、バラバラだった家族が再生していく姿、血のつながり、親から子へ鎖のように生命が繋がれていく様を描いた。
モスクワ国際映画祭は、仏カンヌ、伊ベネチア、独ベルリンの世界三大映画祭に比肩する映画祭のひとつ。日本からは、過去に黒澤明監督が「赤ひげ」(1965)でソ連映画人同盟賞を受賞し、近年は2013年に「さよなら渓谷」(大森立嗣監督、真木よう子主演)が審査員特別賞、翌14年に「私の男」(熊切和嘉監督、浅野忠信主演)が最優秀作品賞と最優秀男優賞に輝いている。
出品にあたり、照屋監督は「今まで約10年間、地味に映画を撮り続けてきました。短編含め11作目(長編は2作目)の『洗骨』。まさかモスクワ国際映画祭で上映されるとは夢にも思わなかったので喜ばしい気持ちと、海外の人が『洗骨』という風習をどう感じるのか? 楽しみな気持ちと半々です。この映画に関わった全ての関係者の努力が報われます」と感激を露わにする。主演の奥田も、「扉を開けなければどこへも行くことはできない。『洗骨』によって世界への扉が開いた。照屋年之監督(ゴリ)の旅がここから始まる。それは長い長い、苦しくも楽しい人生の旅が始まる。これはチャレンジではなく冒険の旅である。命がけでしかできないこと、それが映画だ!」と熱弁し、「モスクワ映画祭という絶好なところへ『洗骨』が行く。こんな嬉しいことはない。なぜならこの映画には世界共通の普遍が描かれているからである」と大きな期待を込めている。
「洗骨」は、18年内に公開予定。
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