橋本愛×門脇麦×成田凌で山内マリコ著「ここは退屈迎えに来て」映画化!監督は廣木隆一
2018年2月20日 04:00
[映画.com ニュース] 「アズミ・ハルコは行方不明」などで知られる山内マリコ氏のデビュー小説「ここは退屈迎えに来て」が実写映画化されることになり、橋本愛が主演することがわかった。共演に門脇麦、成田凌が名を連ね、監督を「ママレード・ボーイ」の廣木隆一が務める。
日本の風景が均一化し地域の独自性が失われる「ファスト風土化」を象徴すると評価され、紀伊國屋書店スタッフが選ぶ「キノベス!2013」にランクインした青春小説を、人気・実力ともに兼ね備えた3人の新世代スターと、繊細な心の機微を紡ぐことに長けた名匠のタッグにより映画化。地方都市で退屈な日々を送る女性2人が、ある男性との輝かしい思い出を反すうしながら、自身の居場所を求め行動する姿を描く。
何者かになりたくて東京で就職したものの、10年経って何となく地元に戻った27歳の“私”(橋本)。実家に住みながらフリーライターとして働くが、親からはフリーター同然の扱いを受ける。高校時代の友だちと再会した勢いで「とにかく格好良くって、背が高くって、サッカー部のエースで、不良とも適度に仲がいい」あこがれの椎名くん(成田)に連絡し、会いに行くことになった。道中、“私”の脳裏に、椎名くんとの忘れられない思い出がよみがえる。
一方で、東京にあこがれと怖さを持ちながら地元を出ないまま暮らし、元カレ・椎名を忘れられない“あたし”(門脇)。椎名がいなくなった途端に彼氏面してくる冴えない男と、断る方が面倒くさいから適当に遊んでいるけれど、心は椎名といたときの輝かしい記憶にとらわれている。“私”と“あたし”は、“ここではないどこか”にあるはずの、自らの退屈を埋めてくれる何かを“椎名くん”という存在に求めていた。
「告白」(2010)で脚光を浴び、「桐島、部活やめるってよ」(12)、「寄生獣」(14)やNHK大河ドラマ「西郷どん」など話題作に出演した橋本は、今作主演にあたり「原作を10代の時にお風呂で読んで、ああ好きだなあと思って 好きな小説の映像化に関われたのはとても幸せなことでした。以前から廣木監督の現場にも興味があったので、ダブルで夢かなって嬉しかったです」と振り返る。そして「田舎の景色や帰郷した時の思いとか、体が知ってることが多かったから地方出身で良かったと思いました。ご縁の塊のような作品に携われて最高です。早く見たいです!」とコメントを寄せている。
さらに「愛の渦」などで底知れない存在感を見せた門脇は、「誰かに強くあこがれて自分を認められなかったり、誰かに固執することでしか自分の存在意義を見いだせなかったり。年を重ねるにつれて削がれていくであろう苦しくて退屈な時間も、いつかは愛おしく感じられるのかな、そんな風に思える瑞々しい作品になるのではないかと思いました」と見解を述べる。人気急上昇中の成田は、「一歩先にいるのか後ろにいるのか、存在したのかしなかったのか、どこか愛せるようで愛せない、椎名役を演じました。富山の地に力を借り、廣木監督をはじめスタッフや共演者の力を借り、美しい青春とくたびれた白秋の日々を過ごさせていただきました」と撮影を振り返っている。
「ここは退屈迎えに来て」は、2017年6下旬~7月初旬に撮影済みで、公開は18年秋を予定している。
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