本広監督&行定監督、くまもと復興映画祭での再会誓う
2018年2月10日 14:00

[映画.com ニュース] 香川県出身の本広克行監督がディレクターを務める「さぬき映画祭2018」の企画「真夜中の映画祭」が2月9日午後11時から高松市の居酒屋「いけす道楽」で行われ、映画祭ディレクターの本広監督、行定勲監督、映画評論家のミルクマン斉藤氏がトークショーに出席した。
映画監督によるトークを、酒や食事とともに楽しめるというイベントで、昨年4月のくまもと復興映画祭でも実施された。行定監督が緊急参戦し、妻夫木聡、綾瀬はるかが主演した短編「JUSTICE」を上映。アメリカ人の英語教師がポツダム宣言を朗読する中、体育の授業でハードルを跳ぶ女子生徒(綾瀬)のブルマ姿に目を奪われる男子生徒(妻夫木)をユーモラスに描くもので、行定監督の熊本第二高時代の実体験が基になっている。
「女優陣はオーディション。そうそうたるメンバーが集まった。そんな中、綾瀬はるかだけが新人だった。オーディション会場の裏で、ハードルをやってもらったら、すごくよかった。妻夫木の演技は今見ても、うまい。日本を代表する俳優になるだけはある。助監督は(『孤狼の血』の)白石和彌。あいつは変態なので、この現場が好きだったと思う」と裏話を披露した。
また、ポツダム宣言を題材にしたことについては「戦後の日本は、ブルマを見て、鼻血を出せるくらい自由になったということを描きたかったから。海外の映画祭でも評判になって、侯孝賢監督がニヤニヤしながら見てくれた。『ボーイ・ミーツ・ガールの話なんだけども、最初と最後で2人は違う顔になっていて、ロマンスが生まれた。それは勘違いなんだけども、それがいい』と褒めてくれた」と話していた。
本広監督も自作短編を披露したほか、真夜中ならではのマル秘トークで会場は大盛り上がり。「くまもと復興映画祭」のディレクターの行定監督は「今年も映画祭をやりたい。熊本城が復興するまで続けようかと思っている。地震が(2016年)4月に起こって、5月に(自作の『うつくしいひと』を映画館で上映したら、たくさんのお客さんが来てくれて、震えた。フィクションは世の中に役に立たないと思っていたが、まあまあ役に立っているんだと思った。あんなに『ありがとう』と言われたことはない」。昨年の同映画祭に参加した本広監督は「ライバルだと思っていたけども、(規模が大きくて)とてもかなわないと思った。熊本にも作品を持っていくので、また『真夜中の映画祭』をやりましょう」と再会を約束していた。
「さぬき映画祭2018」は、2月12日まで開催。
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