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時代劇でもSNS戦略は不可欠 「時代劇専門チャンネル」が仕掛ける新たな試み

2018年1月20日 09:00

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インタビューに応じた宮川朋之氏 同チャンネルは20周年に突入する
インタビューに応じた宮川朋之氏 同チャンネルは20周年に突入する

[映画.com ニュース] 時代劇が銀幕や地上波から姿を消しつつある現在、CS放送局「時代劇専門チャンネル」が、新たな試みを打ち出している。午前10時の劇場でオリジナル時代劇を上映する「グッドモーニング時代劇」や、SNSでの取り組みが挙げられる。その中心人物であり、同チャンネルを運営する「日本映画放送」の執行役員・編成局局長を務める映画プロデューサー・宮川朋之氏に、施策の思惑と展望を聞いた。

他メディアで制作・放送された作品を主に編成・放送する同チャンネルだが、ここ数年は自社制作が活発だ。フジテレビ出向時に「ライアーゲーム」シリーズ、近年は「リップヴァンウィンクルの花嫁」「海辺のリア」を手がけた宮川氏が企画し、藤沢周平の時代小説を題材にした「果し合い」「小さな橋で」「吹く風は秋」「小ぬか雨」などを世に放った。そしてグッドモーニング時代劇は、そうした作品を午前10時に劇場上映することで、時代劇の新たなニーズを発掘している。

これを詳しく聞く前に、“時代劇の現在”を整理しよう。宮川氏いわく、時代劇は「年配層と若年層の中間、具体的には65歳の人々」にリーチする必要に迫られているものの、「ニーズはあるが地上波では費用対効果の兼ね合いで制作されづらい」というジレンマがある。

「お年寄りが楽しむエンタメという先入観が強くある一方で、『るろうに剣心』『信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)』など違う切り口のものもあり、若い人たちにもリーチしている。ただ、お年寄りと若い人の中間がないんです。具体的には65歳の方々。センスも個性的でスマートフォンも高度に扱えるので、プレミアムエイジと呼びます。そしてここ2、3年は65歳の世代がリタイアし始めたという社会全体のパラダイムシフトがあり、彼らが楽しめる時代劇を開発しなければいけない状況が急激に起きています」

「一方で、地上波ではなかなか作られないんです。視聴率はとれるのでニーズは確かにあります。しかし広告の費用対効果の兼ね合いで、スポンサーがつきにくくなるんです。年齢が高くなるほど、CMを見てライフスタイルを簡単に変える、ということがなくなりますから。また、制作現場の作り手は職人の集合体であり、作り続けないと伝統や技術が引き継がれていかず、作り手も減ってしまう。そんな現状で、CS放送局としては大きなチャレンジですが、新たなターゲットに狙いを定め、オリジナル時代劇を作り始めているんです」

そうしてテレビ用の時代劇を自社制作するようになった同チャンネルは、17年には5本の作品を丁寧に紡いでいった。「スクリーンでも鑑賞に堪える作品ができている」手応えを得たとき、制作陣の胸に「チャンネル加入者でない人たちにも、魅力を知ってもらいたい」という火が点り、グッドモーニング時代劇の案が浮上した。

「撮影しているのは映画畑の人たちなので、監督や役者たちの『スクリーンで見せたい』という思いが強くなってきて。綿密な戦略ではなく、実はフラッシュアイデア的に、走りながら考えて出た発想なんです(笑)」

劇場上映することで、これまでとは違うメリットがあった。チャンネルの宣伝効果において、それは顕著だという。

「劇場上映によりカテゴリが変わり、こうして映画サイトに載るわけで、映画ファンにもリーチできた。映画.comで俳優名を検索すると、北乃きいさんや永山絢斗さんだったら『小ぬか雨』が出てくる。そこで人々の目に触れ、ドラマ『ドクターX』を見た永山絢斗ファンはじめ、若い人にもたくさんご覧いただけました。スクリーンというこれまでとは違う環境から観客にリーチし、時代劇の魅力を知らせることができた、という点が一番大きかったと思います」

また「お年寄りが楽しむエンタメ」というイメージが強い時代劇といえど、宣伝におけるSNS戦略は不可欠だと力説する。

「(業界の)宣伝・広告方法は、長らくパワープレーが主流でした。絨毯爆撃のように広範囲に露出させ、強迫観念を形成する手法ですね。しかしSNSがさらに台頭している現在は、観客との“共犯関係”をいかに作るかが重要になっています。我々が仕掛けたイベントを、観客に『朝一で時代劇を見た』などと楽しんでもらい、SNSの投稿を通じて広まっていく。結果的にほかの人々が面白がってくれる、そうした流れを丁寧に着実につくっていくことで、時代劇のブランディングに寄与できると考えています」

観客との共犯により「時代劇を見ること」自体のブランディングを図り、若年層の思う「かっこいいライフスタイルのひとつ」に昇華する――。“良質な作品づくり”を継続し、並行して“インスタ映え”する施策が実り続ければ、「むしろ若年層が楽しむエンタメ」への転化も不可能ではない。

「まさに今年は、弊社のSNS元年になってくるかと思います。新たなターゲットである65歳の人々や、時代劇がほとんど異文化である若い層に対しては、スマホに向け展開する。そして、テレビとはまた違うプラットフォームを近々に組んでいかなければと思っています。そうなると筆頭は動画配信プラットフォーム。時代劇専門チャンネルも参画できるよう、積極的に働きかけていきます」

なおグッドモーニング時代劇では、東京・丸の内TOEIで1月21日から北大路欣也主演「三屋清左衛門残日録」、同27日から「三屋清左衛門残日録 完結篇」が上映。スケジュールの詳細は公式サイト(https://www.jidaigeki.com/goodmorning/)に掲出されている。

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