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尾野真千子&末井昭がデュエット!「素敵なダイナマイトスキャンダル」本予告完成

2018年1月18日 04:00

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本ポスターもお披露目!
本ポスターもお披露目!
(C)2018「素敵なダイナマイト スキャンダル」製作委員会

[映画.com ニュース] 柄本佑の主演で、白夜書房の取締役編集局長を長らく務めたことでも知られる編集者・作家の末井昭氏のエッセイを映画化した「素敵なダイナマイトスキャンダル」の本ポスターと本予告が、このほどお披露目された。また、キャストの尾野真千子と末井氏によるデュエットソング「山の音」(やまのね)が主題歌に決定した。

幼少期に実母が隣家の息子と不倫の末にダイナマイト心中するという衝撃の体験をした末井(柄本)は、高校卒業後に上京し、キャバレーの看板描きを経てエロ雑誌業界に入る。伝説のエロ雑誌の編集長となり、写真家・荒木経惟らとのタッグで80年代を席巻していくさまを描く。お披露目された本ポスターは、柄本のほか、末井の天然な妻・牧子役の前田敦子、電波な愛人・笛子役の三浦透子、“爆発”した母・富子役の尾野の姿を活写。さらに末井氏が世に送り出した「ウィークエンド・スーパー」「写真時代」といった雑誌のタイトルも確認できる。

山の音」が挿入されている本予告では「芸術は爆発だと言った人がいます。でも僕の場合はお母さんが爆発でした」と語る末井を取り巻く3人の“ファム・ファタルな女たち”に加え、心の友・近松さん(峯田和伸)、毎度お世話になる刑事・諸橋(松重豊)、身勝手な父親・重吉(村上淳)との関係性を映し出す。さらに、主題歌&劇中音楽を担当した菊地成孔が、写真家・荒木経惟をモデルにした男を演じているシーンが確認できる。3年間、役者としてのオファーを断り続けた菊地は「かなり軽い役に落として頂く事」「末井さんを主題歌に必ず起用する事」を条件に、役者として映画初出演。「他人が考えた台詞とカメラの動かし方を覚えて、そこに体や顔の動きをつけ、他の俳優さんたちとお芝居をあわせるというのは、私にはとてもじゃありませんが無理で、そのことはキャメラが雄弁に記録していると思います」と振り返っている。

映画主題歌初挑戦となった尾野はオファーに対して「本当に私で良いの? 嘘でしょ? と思いました」と当時の心境を吐露。「感覚が掴めずとても難しかったですが皆さんの励ましのおかげで『もっともっと歌ってみたい』という感情が湧き、皆さんがおだて上手だなと思いました」と語っている。一方「色んなイメージが膨らむ歌です。最初に聴いたとき涙ぐみました」と話す末井氏は、デュエットした尾野について「歌が上手くて、声が超カワイイです。女優さんってスゴイ!」と舌を巻いたようだ。

メガホンをとった冨永昌敬監督は「山の音」が作品のエピローグとして機能しており「これほど『主題』を補完してくれる主題歌はありません」と絶賛。歌詞にある“地下鉄のトンネル”という一節は、同様の場面を撮ってみたいと感じるほどだったようで「エンドクレジットの黒い背景も相まって無性にイメージを掻き立てられます」と思いの丈を述べ「尾野さんと末井さんの歌唱は、2人のあたたかい声によって音響的な高揚を画面にもたらし、なお、散り散りに消えてゆく母と探し求める息子といったキャラクターさえ感じさせてくれるでしょう」と語っている。

尾野と末井のデュエットが「複雑にねじれたマザコン映画」の本質を突き「音楽からのオーラを与え、映画としての霊力的階級を一段階上げると確信した」という菊地。母役の尾野の歌唱によって「『残された子(本人)と母親(女優が演ずる虚構)』という倒錯的な構造にフォーカスが絞られました」と説明すると「この構造が発想された瞬間から、自然に歌詞も曲も出来ていました。(共同で作業した)小田朋美さんの中期ビートルズ風の素晴らしい管弦編曲も、無限の虚無と愛へのもがき、その葛藤を更に効果的に押し上げてくれました」とコメントを寄せている。

素敵なダイナマイトスキャンダル」は、3月17日から東京・テアトル新宿、池袋シネマ・ロサほか全国で公開。R15+指定。

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