名脇役スタンリー・トゥッチ、監督作「ジャコメッティ」は10年越しの入魂作!
2017年12月28日 11:00

[映画.com ニュース] 「英国王のスピーチ」や「鑑定士と顔のない依頼人」で知られるオスカー俳優、ジェフリー・ラッシュが、彫刻家アルベルト・ジャコメッティを演じた「ジャコメッティ 最後の肖像」のメガホンをとった俳優スタンリー・トゥッチが、作品の舞台裏を語った。
彫像「歩く男I」などで知られ、“20世紀で最も重要な芸術家”とも称されるジャコメッティの知られざる姿を描く本作。ジャコメッティ役のラッシュに加え、「君の名前で僕を呼んで」(2018年4月公開)で第75回ゴールデングローブ賞にノミネートされたアーミー・ハマーが出演する。舞台は1964年のパリ。ジャコメッティ(ラッシュ)の絵のモデルを引き受けた作家で美術評論家のジェイムズ・ロード(ハマー)が、完璧な美を追求するジャコメッティに振り回されていく。
「トランスフォーマー」シリーズや「スポットライト 世紀のスクープ」「美女と野獣」に出演してきた実力派のトゥッチが、監督・脚本を務めた入魂作。父親が美術教師だったというトゥッチは、「たくさん出会ったアーティストの中で、ジャコメッティには何かほかのアーティストにはない親和性を感じて好きになった。伝記や今回の原作を読んでいるなかで、彼は芸術的なものづくりのプロセスというのを最も饒舌に言葉に落とせている人かもしれないと思ったんだ。(原作本)『ジャコメッティの肖像』は、かれこれ25年くらい持ち歩いているよ。この映画の脚本を書いたのは、今から10年かもう少し前くらいだ。創造的プロセスについて書かれた本の中で、これ(原作本)は間違いなく最高だ。ジャンルに関わらず、芸術に関わるすべての人にとってのバイブルとなるべき本だと思うよ」とジャコメッティや原作本への思いを熱弁し、念願の企画であることをうかがわせる。
意外にも「僕は伝記映画には興味がないんだ。誰かの人生をどうやったら1時間半とか2時間に詰め込めるのか、見当もつかない」と明かしたトゥッチは、本作で選択したアプローチについて、「この映画では人物が主体になっているんだ。ジャコメッティの晩年に焦点をあてることで、彼という人間やその人生について、伝記映画と同じくらい、あるいはそれ以上に多くのことを探究できたらいいな、と思ったのさ。僕らはジャコメッティの人生におけるさまざまな経験や状況や出来事を抜き出して、この(映画で描かれる)2週間に組み込むことで彼の人生の縮図を描いた。そうすることで、アトリエ内とアトリエ外での彼がどんな人間だったのかを、感覚的につかんでもらえるようにしたんだ」と解説する。
俳優であり監督として、もっと言えば作り手として、ジャコメッティの生きざまや言葉に強く影響を受けてきたというトゥッチ。「映画でも脚本でも絵画でも他のものでも、何かを作る人間は作り終えてもまだ再考しているものだ、という考えはよくわかる。でもその作品を手離し、次の何かに取り掛からなければならない。絵画のいいところは、いつでも手直しできることだよ。その『終わりのない不満』に僕は興味をひかれるんだ。ジャコメッティのセリフに、『成功ほど疑念を増殖させるものはない』という素晴らしいものがあるんだけど、まったくその通りだよ」と作品を作るなかで、巨匠の思考に共感を強めていったようだ。
それだけに、完成への思いはひとしお。「観客にはジャコメッティのことをもっと知ってもらいたいし、創造的プロセスを見てもらいたいと思っているよ。また、アーティストが作品作りにすごく真面目に取り組むんだけれど、そのプロセスには素晴らしいユーモアや皮肉も伴うこと、そしてそのプロセスが決して終わらないことも知ってもらいたいんだ。何千年もの間、芸術家たちが取り組んできた素晴らしいプロセスを少し見せることができたらいいな、と思ってるよ」と思いを吐露した。
「ジャコメッティ 最後の肖像」は、2018年1月5日から全国公開。
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