ワインスタイン社の負債額は5億ドル以上
2017年11月18日 11:00
[映画.com ニュース]映画プロデューサーのハーベイ・ワインスタインが弟のボブ・ワインスタインと共同で設立した制作会社ワインスタイン・カンパニーが、5億ドルを超える負債を抱えていることが明らかになったと、米バラエティが報じた。
ハーベイ・ワインスタインのセクハラ報道によりワインスタイン・カンパニーの名前に傷がついたいま、同社作品は公開延期や製作中止の憂き目に遭っている。現在、ワインスタイン・カンパニーは買収先を探しているものの、5億2000万ドルに及ぶ巨額の負債額が壁となっているという。
同社は「英国王のスピーチ」や「アーティスト」といった過去の映画作品のライブラリーを担保に資金調達をしてきた経緯がある。映画作品のライブラリーを担保に2億ドル、「プロジェクト・ランウェイ」などのテレビ番組のライブラリーを担保に2000万ドルのローンを借りている。さらに、複数の映画作品の制作資金の調達のためのローンが約9000万ドル、テレビ関連でのローンは6000万ドル。企業債務はおよそ5000万ドルで、これまでに自社作品に参加した製作者やタレントへのロイヤリティの支払いの滞りが1億ドル近くに及ぶという。
同社は破産を免れるために米投資会社Fortress Investment Groupから3500万ドルのつなぎ資金融資を獲得する方向で話を進めているという。だが、MGMやライオンズゲートなど同社の買収に興味を示している映画会社は、ハーベイ・ワインスタインのセクハラや性的暴行にまつわる法的義務から逃れるために、ワインスタイン・カンパニーの破産を待っている状態だという。