第11回田辺・弁慶映画祭グランプリは「赤色彗星倶楽部」!映画.com賞に「ラストラブレター」
2017年11月13日 18:00

[映画.com ニュース] 第11回田辺・弁慶映画祭コンペティション部門の各賞が、11月12日に発表された。入選9作品の中から武井佑吏監督の「赤色彗星倶楽部」が弁慶グランプリを受賞し、賞金に加え副賞としてTBSラジオの60分ラジオ特番出演権を獲得した。
同作は、ある高校の天文学部の部員たちが、数10年に1度観測される赤色彗星の到来にあわせ、彗星と同じ物質の彗星核を作ろうと画策しながら、鬱屈したそれぞれの思いを交錯させていくさまを、武井監督の独特な映像表現で描いた瑞々しい青春映画(82分)。武井監督は仕事の都合で映画祭に出席できなかったため、撮影・編集を担当した渡邉雅紀と出演の手島実優が賞状などを受け取り、涙ながらに感謝の言葉を述べた。
オリジナリティがあり、次代を担う新しい才能に授与する映画.com賞は、森田博之監督の「ラストラブレター(長尺版)」に決定。同作は近未来を舞台に、妻を失った男がヒューマノイドとして妻をよみがえらせるが、実はヒューマノイドは別の記憶によるものだったという切ないラブストーリー。森田監督は「カラガラ」(12)で第6回に入選するも無冠に終わっており、2回目の参加でリベンジを果たした。キネマイスター賞もダブル受賞し、出演のミネオショウ、影山祐子とともに喜びを分かち合った。
男優賞は、笹井歳春監督「戻る場所はもうない」でこれまでのイメージを覆す男を演じたルー大柴。笹井監督の同作は、今回新しく設置された明日への期待賞も受賞した。女優賞は、竹内里紗監督「みつこと宇宙こぶ」で想像をふくらませてばかりいる女子中学生を演じた小松未来。観客賞は加藤悦生監督の「三尺魂」が受賞した。若手監督を中心に多くの新しい才能を輩出し、インディーズの登竜門として注目を集めている同映画祭。今年は例年以上にレベルの高い作品が揃ったことから審査会議も白熱し、受賞を逃した作品の監督、俳優らも今後の活躍が期待される。
なお、今回特別審査員を務めた深田晃司監督の「淵に立つ」をはじめ、招待作品として上映された「TOKYOデシベル」の主演・松岡充、「おじいちゃん、死んじゃったって。」の森ガキ侑大監督と主演・岸井ゆきのが上映後に舞台挨拶に立った。また、特別招待作品として安田真奈監督「36.8℃ サンジュウロクドハチブ」も上映され、安田監督が舞台挨拶に登壇した。
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