エル・ファニング「20センチュリー・ウーマン」で小悪魔女子に!場面写真一挙入手
2017年5月23日 16:00

[映画.com ニュース] 第89回アカデミー賞で脚本賞にノミネートされた「20センチュリー・ウーマン」で主人公の幼なじみを演じたエル・ファニングの場面写真を、映画.comが入手した。
オスカー受賞作「人生はビギナーズ」で自身の父をモデルにしたマイク・ミルズ監督が、新たに自身の母をテーマに撮りあげた親子のドラマ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期真っただ中の息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育方針に悩み、ジェイミーの幼なじみジュリー(ファニング)、パンクな写真家アビー(グレタ・ガーウィグ)に協力を依頼する。
「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」「ネオン・デーモン」「夜に生きる」と作品ごとに違った顔を見せる若き演技派ファニングは、本作で主人公を翻ろうする小悪魔的なキャラクターに扮し、危うさを漂わせつつもイノセントな魅力をも放っている。ファニングは、ジェイミーのベッドに毎晩のように忍び込み添い寝しながらも、それ以上の関係は禁止するというジュリーの心情を「彼女は愛がどんなものかは分からないけど、愛に幻想を抱いていて、自分を守るためにそれを利用していると思う。ジェイミーを大切に思っているのと同じくらい、セックスで友情を台無しにしたくない。ジュリーは友情を失うことをとても恐れているから、ある意味でセックスを恐れている。彼女にとってセックスは愛じゃないの」と考察する。
本作の3人の女性キャラクターには20世紀の女性像が時代ごとに投影されており、ミルズ監督からは“宿題”として70年代の若者たちのバイブル的な書籍「愛と心理療法」を渡されたほか、「マイクは私に、(英国のロックバンド)フリートウッド・マックを大量に聞かせたわ(笑)。それはジュリーの音楽だったから」という。内面の役作りでも「ジュリーは、たくさんの側面を持っている。彼女は女性になりたいけど、その方法が分からない。でも、そのことをとてもうまくごまかしている。早熟で知的な、ジョディ・フォスターのような感じに見られたいのだと思う。そうした資質はあるけど、無知で不安定なところがあり、隠れたチェーンスモーカーでもある。マイクと私は、彼女の基となっている女の子たちについてたくさん話をして、表面的にはとても魅力的な彼女の裏の部分を理解しようとしたの」と監督と二人三脚で作り上げた。
現場では、「ジンジャーの朝 さよならわたしが愛した世界」でも共演したべニングの存在が大きな助けになったと語り「ジュリーはドロシアをまったく恐れていないから、私もアネットを恐れるわけにはいかなかった。アネットはハードルを高く上げてくるから、皆の背筋がピンと伸びる。彼女の誕生日のシーンは、その場で一緒に演じている誰かの演技に感動して泣いた初めての経験だったわ」と振り返った。
「20センチュリー・ウーマン」は、6月3日から全国公開。
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