マイケル・ファスベンダー、マクベス役のプレッシャーは「血も凍るほど」
2016年5月6日 12:00

[映画.com ニュース] 「SHAME シェイム」(2011)や「それでも夜は明ける」(13)、「X-MEN」シリーズなどで知られるマイケル・ファスベンダーが、ウィリアム・シェイクスピアによる戯曲の映画化に挑戦した主演作「マクベス」について語った。
舞台は、中世スコットランド。慈悲深いダンカン王(デビッド・シューリス)に仕える将軍マクベス(ファスベンダー)は、謎めいた魔女と出会い「お前は領主になり、そして王になるだろう」と予言を聞かされる。王座への欲望に目覚めたマクベスは忠誠心との間で葛藤するが、愛する夫の出世を望むマクベス夫人(マリオン・コティヤール)がマクベスの野心をあおり、ダンカン王の暗殺を推し進めていく。
「SHAME シェイム」でも組んだプロデューサー、イアン・カニングから映画化のアイデアを聞かされたというファスベンダーは、「僕は『ノー』とは言えなかった。シェイクスピアをやれるチャンスを断ることはできない。とても光栄なことなんだ。俳優なら少なくとも1度はやってみるべきだと思う」と振り返りながら、相当の重圧も感じていたと明かす。「マクベスを演じるかもしれないと思うと、完全におじけづいた。血も凍るほどね(笑)」。
カニングと共に監督探しに乗り出したファスベンダーは、第64回カンヌ映画祭批評家週間の特別審査委員賞を受賞した「スノータウン」(11)を見て衝撃を受け、ジャスティン・カーゼル監督に白羽の矢を立てたという。「『彼なら僕に何か教えてくれる。彼と仕事をしなくては』と思ったんだ。(昔通っていた)演劇学校で『マクベス』をやった。よく知ってはいたけれど、ジャスティンの見識はとても現実的だった。マクベスが負った心の傷は現代にも通じる、というとても具体的なものだった。僕はそんなふうに思ったことは1度もなかったんだ」。
監督の言葉に役作りのヒントをつかんだファスベンダーは、イラクからの帰還兵に体験談を聞きPTSD(心的外傷後ストレス障害)などへの理解を深めることで、さらにマクベスの内面に踏み込んでいった。「兵士たちが言うには、ロンドンのマスウェル・ヒルを歩いていると思ったら、(目の前の光景が)突然イラクのバスラになるような感じらしい。彼らにとってそこはまさにバスラなんだ。そういう話が、僕にとっては大きな収穫になった」。
本作では次第に錯乱し始め、狂気をにじませていくマクベスを鬼気迫る演技で表現しているが、相手役のコティヤールも、夫を愛しつつも殺人教唆を行うという二面性を持つ夫人を堂々たる存在感で体現している。ファスベンダーは「彼女には、王者のような風格がある。(それなのに、)あらゆることを楽々とこなしているように見える。素晴らしい資質だよ。彼女と演技について話し合ったことは1度もない。彼女は僕の演技を別の次元に連れて行く。パートナーとしてこの上ない喜びを感じたよ」と共演の喜びを語る。ファスベンダー、コティヤール、カーゼル監督は人気ゲームの実写映画版「アサシンクリード」でもタッグを組んでおり、本作で培った絆は相当に強固なものだといえる。
「マクベス」は、5月13日から全国公開。
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