ジョセフ・ゴードン=レビット「ザ・ウォーク」撮影時に“監督の先輩”ロバート・ゼメキスから薫陶受ける
2015年6月17日 08:00
[映画.com ニュース]米俳優ジョセフ・ゴードン=レビットが6月15日(現地時間)、メキシコ・カンクンのザ・リッツ・カールトン カンクンで開催中の「Summer of Sony Pictures Entertainment 2015」で、主演作「ザ・ウォーク」の会見に共演のシャルロット・ルボン、ベン・キングズレー、製作のスティーブ・スターキーとともに臨んだ。
メガホンをとったロバート・ゼメキス監督はSKYPEでの会見出席となった今作は、1974年に当時世界一の高さを誇った米ニューヨークのワールド・トレード・センターのツインタワーを1本のロープで結び、命綱なしの空中散歩に挑んだフィリップ・プティの実話を3Dで映画化したもの。ゼメキス監督は、「2006年くらいから企画を練り始め、映画化の権利を取得する交渉を始めたんだ。このストーリーであれば、まだ誰もやったことのないことができると思ったんだ。上空で彼(プティ)が何をどう感じていたのか。映画でならば美しく表現できると感じた」と製作にいたった背景を説明した。
フランス訛りの英語を駆使してプティを演じたゴードン=レビットは、「フィリップ本人が僕に教えると言ってくれたんで、ワークショップに参加したんだ。実際にスティールのロープを倉庫にセッティングしたんだけど、『8日間やったら8日目にはできるようになるよ』と言われてね。そうしたら、実際に8日目には歩けるようになったんだ」と話し、劇中でスタントマンの手を借りずに演じきったことを明かした。ゼメキス監督との仕事を振り返り「僕にとって出演を決意する最も大きな要因は誰が監督をするかなんです。光栄にも、そういう立場になれましたしね。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』から『フライト』まで、ずっとファンで見ていましたから」とニッコリ。さらに、「最初から心を開いて受け入れてくれたんだ。尊敬する人との仕事ってリスキーだったりするよね。だけど大物なのにすごくオープンで、人の意見を聞き入れてくれるんだ」と敬意を表した。
ゴードン=レビットは、13年に「ドン・ジョン」で監督デビューを果たしているが、今後も「ぜひ監督業も続けていきたいね」と意欲満々。ゼメキス監督とのタッグは得るものが多かったようで、「最初のミーティングの時に、僕の作品を見てくれていて、具体的にほめてくれたんだ。そして撮影現場でも監督としての“ハウツー”をいろいろ教えてくれたんだ」と目を輝かせた。そして、自らに質問が集中していることに気付き、ルボンに「大丈夫だからね」と語りかけるなど、優しさをにじませた。
なお今作は、米ニューヨークで9月25日~10月11日(現地時間)に開催される第53回ニューヨーク映画祭のオープニング作品に選出されている。
「ザ・ウォーク」は、2016年1月23日から全国で公開。