ジム・ジャームッシュ、震災乗り越えていく日本にメッセージ「強い精神に感服」
2013年12月20日 20:30

[映画.com ニュース] インディーズ映画界を牽引するジム・ジャームッシュ監督の最新作「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」が、本国アメリカでの公開に先駆け、12月20日に封切られた。劇場公開にあわせ、ジャームッシュ監督が日本のファンに送ったコメントを、映画.comが独占で入手した。
「リミッツ・オブ・コントロール」以来、約4年ぶり12作目となる新作。オフ・ビートな世界観を貫いてきたジャームッシュ監督が約7年間温めてきた構想を形にし、トム・ヒドルストン、ティルダ・スウィントンを迎え、長き時を重ねてきた吸血鬼のはかない愛を描き出す。
ジャームッシュ監督は、工藤夕貴と永瀬正敏を起用した「ミステリー・トレイン」、武士道に生きる孤独な殺し屋を描いた「ゴースト・ドッグ」、ロックバンド「BORIS」とタッグを組んだ「リミッツ・オブ・コントロール」など、さまざまな作品で日本を取り上げてきた。「僕は日本の文化が好きだし、日本そのものが好きだ」と明かし、「自分たちのカルチャーだけでなく、そのほかのカルチャーに対してもとてもオープンなところ」にひかれるという。
「日本の若い人たちは日本のポップカルチャーに興味を持つと同時にアメリカやヨーロッパのカルチャーや、世界中のカルチャーにも興味を持っている。ひとつのジャンルの音楽や映画だけじゃなく、あらゆる種類のものに興味を持っているところがすごいと思う。僕はあらゆるカルチャーにオープンな人が好きなので、日本の観客が僕の映画に興味を持ってくれることを願うよ」
また、2011年に発生した東日本大震災を受け、「力強くあり続ける日本の文化や日本人の姿は、僕らの目にとても素晴らしく見える。僕の思いを、日本の強い魂に贈りたいと思う」。幾多の試練を乗り越えている姿に「とても感動した」と語り、「世界中が何も信じられなくなってしまったとしても、日本人の強い絆(きずな)は残るだろうと思うんだ。いま起きている原子力発電の問題に対しても、人々が強くなっていく様子がうかがえる。こういった出来事を乗り越えた日本人は、世界におけるリーダーと言ってもいいだろう。あまり政治的なことは言いたくないけれど、とにかく日本人の強い精神に感服したんだ。ただ、その強さにお礼を言いたかっただけ……」と温かいコメントを寄せた。
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