N・キッドマン、3カ月ぶり再会の是枝裕和監督に次回作出演のラブコール
2013年9月9日 13:40
[映画.com ニュース] 福山雅治の主演最新作「そして父になる」が9月7日(現地時間)、カナダで開催中の第38回トロント国際映画祭スペシャル・プレゼンテーション部門で正式上映され、是枝裕和監督が出席した。
本作は、6年間育ててきた息子が、出生時に取り違えられた他人の子どもだったことを知らされた両親をはじめとする家族の苦悩を描いたドラマ。5月に行われた第66回カンヌ映画祭ではコンペティション部門で審査員を受賞し、大きな話題となった。今回の映画祭には、カンヌ映画祭で審査員を務めた女優のニコール・キッドマンも参加しており、約3カ月半ぶりに是枝監督と再会。キッドマンは本作を称え「私には、実子と養子と代理母で産んだ子がいて、その子たちを同時に育てているので、本当に心に刺さる内容だったの。その子どもたち全員と一緒にいることが、今何よりハッピーなことだから」と吐露。さらに、「是枝監督の次の作品にはぜひ出たいわ!」とラブコールを送る一幕も見られた。
上映が行われたWinter Garden Theatreには、是枝作品をいち早く鑑賞しようと多くの人々が詰めかけ、960席が埋め尽くされた。同映画祭は「オスカー前しょう戦」と言われていることもあり、北米プレミアでの反応に注目が集まっていたが、「とにかく素晴らしかったわ、感情的に揺さぶられた」「10点中10点満点」「とてもエモーショナルな作品」など絶賛の声が寄せられた。
上映後のティーチインでは、是枝監督は会場に集まった観客の質問に丁寧に応じた。「誰も知らない」からの心境の変化を問われると、「両親が亡くなったことと自分に子どもができたことが大きい」。さらに本作で息子、父を描いた理由について「取り違えはテーマではなくきっかけであり、何をもって父親になれるのか、子どもとのつながりは何か自分自身への問いかけがあった」と明かし、「日本には古い男性家系の考え方が残っているので、父と息子にすることで、血なのか時間なのかという問いを明確に描きたかった」と説明した。
「そして父になる」は、9月28日から全国で公開。
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