中田秀夫監督「クロユリ団地」はホラーの集大成 前田敦子&成宮寛貴がW主演
2012年10月25日 05:00

[映画.com ニュース] ジャパニーズホラーの先駆者である中田秀夫監督が、最新作「クロユリ団地」を撮り終え、現在編集中だ。6年ぶりのホラー作品で、「私のホラー映画作品群の“集大成”にすべく全力を注入しました」と言い切り、並々ならぬ意欲をうかがわせている。
日活の100周年記念作品として製作された今作は、同社の助監督としてキャリアをスタートした中田監督にとってもひとかたならぬ思いを抱き、撮影に臨んだ作品。「リング」「リング2」で日本中を恐怖に陥れ、「ザ・リング2」ではハリウッド進出を果たすなど、常にホラー映画界をリードする存在であり続けた中田監督は、これまでに松嶋菜々子(「リング」)、中谷美紀(「リング2」)、黒木瞳(「仄暗い水の底から」)ら多くの女優たちの新たな魅力を開花させてきた。今回は、女優としての活躍が期待される前田敦子をヒロインに“選抜”。そして実力派俳優・成宮寛貴をダブル主演の相手として指名し、最恐ホラー「クロユリ団地」を誕生させた。
中田監督が脚本の加藤淳也、三宅隆太とともに練り上げていったオリジナルストーリーの舞台は、老巧化した集合住宅である団地。現代社会で多くの人が抱える孤独が呼び寄せる、恐怖の連鎖を描く。7月中旬にクランクアップした中田監督は、「アメリカの少年から『あなたのQUIET HORROR(静かなホラー)が好きだ』とファンレターをもらったことがあります。今回は、静かなばかりではありません。『じわじわ、ぞくぞく、どくどく、がんがん、どひゃーひゃー』と恐怖を加速させていっています」と自信のほどをうかがわせている。
主演の前田、成宮についても「いま話題の2人が『え、そこまでやってくれるの!?』と、こちらもびっくりの体当たり演技を見せてくれています。共演者の方々との“協奏”も、とてもうまくいったと自負しています」と太鼓判。さらに、「ホラー映画を20年近く撮ってきて、監督の私自らが『何度見てもチビりそうになるくらい怖い』場面があるというのは初体験です!」とコメントを寄せた。
ストーリーは、13年前から謎の死が続くという事実を知らずにクロユリ団地へ引っ越してきた明日香(前田)は、隣の部屋から届く「ガリガリガリ」という不気味な音に悩まされていた。そしてある日、鳴り続ける目覚まし時計がきっかけとなり、隣室で孤独死した老人を発見してしまい。その日を境に、明日香の周囲で恐ろしい出来事が次々と起こるようになる。明日香は、隣室の遺品整理に来た特殊清掃員・笹原(成宮)の助けを借り、死去した老人が伝えたがっていることを探ろうとする。
配給の松竹によれば、中田監督が満を持して手がける今作は、すでにアメリカで完成前の特別上映が決定しているほか、世界進出の準備も着々と進行しているという。ホラー界の巨匠の最新作から、目が離せない。
「クロユリ団地」は、2013年5月に全国で公開。
フォトギャラリー
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

“ベスト主演映画”TOP5を発表!
【出演123本の中から、1位はどの作品?】そして最新作は、生きる力をくれる“集大成的一作”
提供:キノフィルムズ

ワン・バトル・アフター・アナザー
【個人的・下半期で最も観たい映画を実際に観たら…】期待ぶち抜けの異常な面白さでとんでもなかった
提供:ワーナー・ブラザース映画

96%高評価の“前代未聞の心理戦”
【スパイによる究極のスパイ狩り】目を逸らせない超一級サスペンス
提供:パルコ

映画.com編集長が推したい一本
【ただの映画ではない…】むしろ“最前列”で観るべき奇跡体験!この伝説を人生に刻め!
提供:ポニーキャニオン

酸素残量はわずか10分、生存確率0%…
【“地球で最も危険な仕事”の驚がくの実話】SNSで話題、極限状況を描いた超高評価作
提供:キノフィルムズ

めちゃくちゃ笑って、すっげぇ楽しかった超刺激作
【これ良かった】激チャラ大学生が襲いかかってきて、なぜか勝手に死んでいきます(涙)
提供:ライツキューブ

なんだこのかっこいい映画は…!?
「マトリックス」「アバター」など数々の傑作は、このシリーズがなければ生まれなかった――
提供:ディズニー

宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント