大石圭の問題作「甘い鞭」映画化決定!石井隆監督がメガホン
2012年10月17日 06:00

[映画.com ニュース] 大石圭氏原作で、角川ホラー文庫史上最もショッキングでエロティックと話題になった問題作「甘い鞭」が、石井隆監督のメガホンで映画化されることが決まった。隣家に住む男に拉致監禁され、1カ月にわたりもてあそばれ続けた高校生の奈緒子が主人公。男を殺害して“地獄”から生還し、壮絶なトラウマを抱えたまま成長した奈緒子の過去と現在を、サディスティックな欲望とマゾヒスティックな願望を交錯させながら描く。
角川ホラー文庫20周年記念作品として映画化される今作を託されたのは、「花と蛇」で社会現象を巻き起こし、世界的にも高く評価されている石井監督。かつて大竹しのぶ(「死んでもいい」)、余貴美子(「ヌードの夜」)、夏川結衣(「夜がまた来る」)ら名女優を飛躍させてきた“名匠”は、近年も「ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う」で清純派グラビアアイドル・佐藤寛子の体当たりでの熱演を引き出すなど、その手腕は健在だ。
今作の主人公・奈緒子は、不妊治療専門の美貌の医師として生活する一方で、SMクラブの売れっ子M嬢セリカとしての顔をもつ。死を待つばかりとなった母との対峙、自らを監禁した男と過ごした追憶、M嬢として客と相対する姿などに迫り、物語は予想だにしない惨劇を生む。
都内近郊での撮影を終えた石井監督は、「ふたりの女優さんが17歳と31歳をそれぞれに演じるというぜいたくなキャスティングなのですが、それだけに『過去=17歳』が『現在=31歳』に何をもたらしたのか、歪められた肉体と精神はどのように変装していくのか、あるいはしていかないのか、その解釈は一層難しくもありました」と述懐。それでも、「最終的に過去と現在が渾然一体となって“奈緒子”を侵食し合うさまを、僕なりのシーンバックで描いてみました。かなりハードでエロティックなシーンが満載のこの原作を、大石圭さんの多くのファンを裏切らずに、ふたりの女優さんたちの生身で写しきれたのか。その判断は、見ていただいた方に委ねたいと思います」とコメントを寄せた。
配給を手がける角川書店の大森氏勝プロデューサーは、「実はちょうど私の打診から数日後に、他社さんからも映画化のオファーが大石さん宛にあったそうで、こちらのほうがタッチの差で早かった」と明かす。そして、「その他社のプロデューサーも、『甘い鞭』を映画化するなら石井隆さんがうってつけです、ぜひやっていただきたい、と逆に応援のメッセージをいただいた」と自信のほどをうかがわせる。
原作の大石氏も、「監督が石井隆さんだと聞いた後で、何人かに相談したのですが、例外なく『大石さんの作品にはぴったりの監督さんです』という答えをもらいました。撮影の現場を見学させてもらったときにも、僕自身がそれを強く感じました」と全幅の信頼を寄せる。17歳と31歳の奈緒子を誰が演じるのかを含め、今後も目が離せない。
「甘い鞭」は、2013年に全国で公開。
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