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撮影期間中には“禁欲”令も!松居監督が語る「アフロ田中」の真実

2012年8月10日 18:56

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ソフトを手に取って「やっと『(映画を)やったんだな』と 実感が湧いてきました」という松居監督
ソフトを手に取って「やっと『(映画を)やったんだな』と 実感が湧いてきました」という松居監督

[映画.com ニュース] のりつけ雅春のギャグ漫画シリーズを松田翔太主演で映画化した「アフロ田中」で初めてメガホンをとった26歳の俊英、松居大悟監督に話を聞いた。

「松田翔太くんが主演、脚本には西田征史さんという形で企画が進んでいるところで、ある日打合せに呼ばれて、『アフロ田中やりませんか?』と聞かれて『いいですねえ』と。そうしたら『じゃあよろしくお願いします』って。最初はまったく何のことか分からなくて(笑)」と、松居監督は起用の経緯を明かす。劇団を主宰し、ドラマで脚本家デビューは飾っていたものの、商業映画の監督は初。「監督の映画なんだから、やりたいようにやろうよ」という松田のエールを受け、役者とスタッフを巻き込んでいった。

「(松田)翔太くんとは同い年で、念入りに打ち合わせしました。田中みたいなはっちゃけた役をやるのはある意味挑戦でしたし、『どうなってもいいから思い切りやろう』と話して。見事にぶっ壊れてくれましたね」。物語は、巨大なアフロ頭、考えすぎるがあまりにズレた行動を取ってしまう田中広が、彼女獲得に奮闘する姿をコミカルに描くが、親友たちとの友情も描かれ、単なるラブコメには終始しない。そこには、「『なんでオレのこと知っているの?』と思っていました」というほど、原作に感情移入していた松居監督の思いがある。

「こういう(昔からの仲間がいる)帰っていく場所とのつながりの描き方は大切にしていましたね。恋愛ものなんですけど、とにかく田中を成長させたくなかった。ドラマや映画は主人公が成長することが気持ちよかったりするんですけど、田中は成長させたら終わりというか、なにより僕が置いていかれるみたいで嫌だなあって(笑)。成長しないけど、変わらず迎えてくれる仲間がいる場所がある、そういう“ハッピーエンド”があってもいいんじゃないかと思ったんです」

とはいえ、彼女が欲しくて仕方がない男たちが繰り広げる、妄想と勘違いまみれの行動が笑いを誘うのは確か。出演者とスタッフに“禁欲”を強い、「女性スタッフを見る目さえみんなハンパじゃなかった(笑)」という“悶々とした”空気感も、しっかりと作品に焼き付けられている。「ブルーレイとDVDでは、のりつけ先生と翔太くんと3人で話したオーディオコメンタリーも収録されています。悶々と楽しみながら作ったので、皆さんにも楽しんでいただければと思います」

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