原恵一監督“オトナ帝国”誕生秘話「失敗作だとクビ覚悟した」
2012年4月14日 12:20
[映画.com ニュース] 人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の映画化20周年を記念したオールナイト上映イベント「しんちゃんナイト」が4月13日、東京・新宿バルト9で行われた。ファンによる人気投票「バカデミー賞2012」で第1位に輝いた「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」(2001)と、シリーズ最新作「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス」の2作品が上映され、幕間のトークショーで原恵一監督、増井壮一監督、父・野原ひろし役の藤原啓治が思い出話に花を咲かせた。
原監督がメガホンをとった「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」は公開当時から、ファンはもとより批評家も高く評価したシリーズ屈指の名作で、「自分にとっては大切なターニングポイント」(原監督)。それでも“大人になりきれない大人”へのメッセージをこめた異色作に「監督として『しんちゃん』映画を手がけた6作目の作品で、正直失敗したなという自覚があった。これで『しんちゃん』、クビになると覚悟した」と振り返る。ふたを開けると絶賛の嵐で「意外だったが、もちろんうれしかった」。その後も「河童のクゥと夏休み」「カラフル(2010)」といった秀作を世に送り出しており、「『しんちゃん』での経験のおかげで、作れた部分もある。キャリアのなかでも、特別な時間だと思っている」と誇らしげだ。
一方、最新作「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス」を手がけた増井監督は、“20周年記念作品”という大役にも「スタッフと熱心なファンが歴史を積み上げたシリーズ。新参者の自分があれこれ考えたり、マネしたりしてもしかたない。『やるっきゃない』という気持ちで僕なりに解釈した。楽しいお祭りとして節目を迎えられれば」と平常心。「しんちゃん」映画のメガホンをとるのは、「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦」(2011)に続き2度目で、「他のアニメ作品では絶対に出合うことができないキャラクター。とにかく開放的な少年で、作る側のテンションも上がります」と永遠の5歳児の魅力を語った。
また、ひろしを20年間演じ続ける藤原は「デビューして1~2年目で、ひろし役をいただき、自分の声優キャリアとほぼ同じ年月が経った」と感無量の面持ち。ただ、ファンからは「ひろしみたいに足がくさいんですか?」と聞かれることもあるといい、「僕は無臭です!」とアピール。会場に駆けつけた約250人の“オトナ”ファンを爆笑させた。
「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス」は、4月14日から全国330スクリーンで公開。
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