沖田修一監督、高良健吾×吉高由里子で「横道世之介」映画化
2012年2月9日 10:00

[映画.com ニュース] 吉田修一原作の小説「横道世之介」が、沖田修一監督のメガホンで実写映画化されることが決定した。「蛇にピアス」(蜷川幸雄監督)以来、約5年ぶりに高良健吾、吉高由里子が共演し、主人公とヒロインを演じる。
原作は、2008~09年に毎日新聞で連載され、2010年本屋大賞3位、第23回柴田錬三郎賞を受賞した人気青春小説。沖田監督が「生きてるものはいないのか」(石井岳龍監督)の原案を手がけた劇作家・前田司郎と共同で脚本も担当。80年代を舞台に、長崎の港町から上京したお人よしの大学生・横道世之介、恋人で社長令嬢の与謝野祥子らが謳歌した青春時代をあたたかく描き出す。
主人公・世之介役の高良は、「南極料理人」「キツツキと雨」に続き沖田作品に参加。「自然に演じられると思えるくらい、世之介は自分に近い」と役どころを分析し、「なにがなんでも世之介役をやりたいと思いました。沖田監督の作品は、脚本を読んだ以上に現場でさらに面白くなるので、楽しみでしかたない」。そして「いつも一緒に悩んでくれる」という沖田監督、「コメディ映画のように面白い方」と評する共演の吉高に、「監督が受け止めてくれて、吉高さんがひっぱってくれる。だから安心して、僕は前向きな他力本願で頑張ります」と信頼を寄せた。
沖田組初参加でヒロインに抜てきされた吉高は、「生きてる意味の輪郭に触れたような、記憶に対するいとおしさを抱いたような不思議な気持ちになりました」と独特の表現で脚本を読みとく。「お芝居に対する気持ちや作品にかかわる方たちの思い、自分の前進につながる大事な作品にしたい」と闘志を燃やし、高良との久々の共演に「楽しみでもあり、あのころから自分が成長してなかったらどうしようと思う不安もあります。信頼しあえるような関係性をつくっていい作品を残したい」と語った。
沖田監督は、若い世代でつくる作品に取り組みたいと考えていたそうで、「高良くんは毎回毎回違うんですよね。彼は地元の友達を大切にしているし、自分の故郷をちゃんとバックグランドとして持っているという部分が世之介を表現できる」。初タッグの吉高にも「魅力的な女優さんだし、祥子でもそんな風に魅力的な人物になったら」と期待を込めた。
さらに「原作の面白さはコメディにある」と解説し、「映画の中に原作の横道世之介が出てきたら、それだけで素晴らしいと思います。映画の中で世之介がどう映るのか、自分でもとても楽しみ」と構想をふくらませる。「80年代と現代の話が出てきますが、世之介というキャラクターを通していろんな人が過去を思い出したりしています。自分が送ってきた大学生活と彼らの生活はそんなに変わらないと感じています。変わらない青春みたいなものをこの作品で出せたら」と意気込んだ。
「横道世之介」は、2013年に全国で公開予定。
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