生きてるものはいないのか
劇場公開日 2012年2月18日
解説
「狂い咲きサンダーロード」「爆裂都市 Burst City」の石井聰亙監督が石井岳龍に名を改め、「五条霊戦記 GOJOE」以来およそ10年ぶりに手がけた長編監督作で、第52回岸田國士戯曲賞を受賞した前田司郎の同名戯曲を映画化。病院に併設された大学キャンパスを舞台に、いつもと変わらない日常を送っていた三角関係に悩む学生と喫茶店員、再会を果たした兄妹、アイドル大学生ら18人の登場人物が、ある女子大生が倒れたことをきっかけに次々と原因不明の“最期”に伝染していく様子を描く不条理劇。主演は「ヒミズ」でベネチア国際映画祭新人賞を受賞した染谷将太。
2011年製作/113分/G/日本
配給:ファントム・フィルム
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
2018年6月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
パンデミックものの日常系。始まりは青空のもと病院のベッドの上でイヤホンで音楽を聴く少女の背中。会話のラリーが速い。五反田団の舞台だと確か死ぬ寸前におかしな動きになって何か一言言って死ぬを繰り返す大喜利的な不条理ギャグみたいな感じだったけど、映画だとそこまで身体性を感じる事ができないので単調な現象の繰り返しが助長。瞼を引っ張って閉じさせる。事態が悪化してるのに喋りのトーンが低いまんまなのが諦念感の表れか。血を全く見せないで死の恐怖を表現してるのが逆に新鮮。ラストは周りの人すべて倒れた夕陽の中染谷がたたずんでタイトル。
2017年3月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
始めは最近観た映画の様に最初と最後に繋がりがあったり後半に前半に蒔いたタネが明かされるものだと警戒しながら観ていました。しかし、この作品では謎解きのような仕掛けは無く、謎のウイルス感染は謎のままでした。それでも納得できる内容でした。なぜならこの作品は小さな粒の大きな集合だったからです。大きな粒だろうと思って見ていては気付かない点が多かったと観た後で思いました。この作品は登場人物のちょっとした一言、世界への疑問が多々見られ、考えさせられる作品になっています。疑問の質は今の私からすると、そこそこ高いものでした。途中で何度か登場人物の言葉を考えながら観ていたりしましたが、大きい粒だろうと思いながら観ていると完璧に小さな粒について頭を使うことは出来ませんでした。この仕掛けが分かってきても観終わるまではやはり集中できませんでした。自分の猜疑心が過去と未来を見ることに集中させてしまい重要な今を見えなくさせていたことにも考えさせられるものがありました。何度見ても疑問に対して考えることが違ってくると思ったので、とても良い心に残る作品だと思いました。
前半(大学に感染し始める前)の大学生達の会話はナチュラルな感じで演技されていて良い違和感でした。そのためか、音量を上げていたためか、音声がハッキリクッキリ大きく聞こえたので吹き替えでもした様に感じられ悪い印象の違和感を感じました。
後半(感染した人が死んで行く)は死に際の一言が少し笑える様なもので楽しみだったりしました。多分、違うと思いますが最期の言葉はアドリブの様に感じました。ブサイクが美人に片想いだったのは普通ですが、美人がブサイクに片想い(一応婚約してた)の所が顔なんて関係ない感じで良いなと思いました。その美人はブサイクのこと知らないけど好き、知らないから好きって所もそういうのあるかもと同感しました。
エンディングの染谷将太と一緒に海に行った病人が死に、飛行機は墜落し、カラスも落ち、夕日も沈んでいこうとしている所に一人で立っていて題名である"生きてるものはいないのか"と文字が出る所は敢えて声に出さない所がとても良かったです。
内容掘り起こしてもキリがないぐらい詰まってます。友だちにも勧めていきたいです。そして、あの人のこの言葉が良いよなって語り合いたいです。
自分の中に一生残る作品になりました。
2015年10月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
好き嫌いが分かれる作品だと思います。
皆さんも書いているように、演劇を観ているような感じ。
物語も何か深い意味があるのかもしれませんが、私には難しかったです。
俳優陣は、特に渋川さんの演技が面白い。
最後の美しすぎる夕焼けと音楽には圧巻されました。
2014年9月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
久しぶりに凄いの見たなという感想です。
戯曲ということで映画というよりはやはり演劇を鑑賞したような気分。
オープニング、キレイにまとまっていて好きです。田淵ひさ子さんのギター、大好きなのでその辺りで気持ち持って行かれるも、内容的には実に退屈。とゆうか、それが日常なので仕方ない。
そんな日常を非日常がまるで当たり前みたいに襲う。
都市伝説(笑)
皆、どんどん死んでいく。
死に方が笑える。
どんどん、どんどん死んでいく。
染谷くんの淡々とした口調や役作りは素晴らしい。ホント、彼は素晴らしい役者。
ラストのシーンは本当に印象的。
生きてないは死んでる。死んでないは生きてる。ただ、それだけのことなんだよ。
生きてるものはいないのか?
すべての映画レビューを見る(全8件)